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時折マンガの話をします。

『ゴルカム 2007 冬の祭典』

昨年末のコミケで購入した同人誌についての感想は今回でとりあえず一区切り。
取り上げるのはこちら。

『ゴルカム 2007 冬の祭典』。
アキバblog でも取り上げられていましたね。

当該記事:漫画を楽しむための福音テキスト 「ゴルカム2007 冬の祭典」

アキバblog で評論系同人誌が取り上げられるのは非常に珍しいケースだと思います。
評論本が好きなので、取り上げられているのを見掛けるだけで嬉しくも感じたりしますね。では読んでみた感想を少々書いてみます。

やはりいちばんの読みどころは「選りすぐりのサイト管理人20人以上が集結 2007年漫画BEST10発表!」ですね。
大手ニュースサイト・マンガ評論系サイトの管理人さんがそれぞれその年のベストテンを選出していて、自分でマンガを読む際の参考にもなります。
因に持っているのは全体の1割くらい、読んだことがあるのが6割弱くらいといったあたりでした。

各管理人さんごとに特徴が見えたりして、読んでいて面白いですね。
全体的に見るといわゆる「萌え」を押し出しているマンガが入ってくる率が高いのが特徴でしょうか。当方、ロリ属性がまったくと言っていいほどないのも原因かこちらの方面は相当に疎いので、知らないマンガも少なからずありました。


読んで思ったのは、大手サイトの管理人さんは横の繋がりも確固としているんだなぁということと、ほんとうにしっかりと最新のマンガを追い続けているんだなということです。
僕などは一昔二昔前の文庫化作品どころか、時には戦前の復刻版とかを嬉々として買ったりするので、そちらに時間と資金を取られて最新のものは追いきれないのが実情です(それでなくとも近頃は雑誌数・作品刊行数共に尋常ではないので全体の把握が不可能に近いですがね)。

こういうランキングは重宝しつつも、「昔のマンガは絶対面白い!」と常々思っているので、ランキングというものを見て一抹の寂しさも感じたりもします。
過去の名作なんてそれほど読み切れないほどあるのだから、そちらのほうにも目を向けて欲しいな、と。
そんな訳なので、この同人誌に収録されていたゴルゴ31さんの記事『偶には後ろを振り返って古本を楽しもう』は非常に興味深く読めました。


それ以外にも、ヤマカムさんの作品への愛に溢れた辛辣なツッコミを各記事において存分に堪能できます。(この文体は、真似しようと思ってもできませんね。)
非常にお得な1冊になっていると思います。