最も歴史の長いマンガ週刊誌
ここ数ヶ月、「マガジン」と「サンデー」で様々な特集が組まれています。
創刊50周年を前にした記念企画ですね。大御所となったマンガ家さんがデビュー期を回顧する短編を描いたりしておられます。他にも『あしたのジョー』の矢吹丈と『はじめの一歩』の幕之内一歩の、新旧ボクサー対決のシミュレーションとか。*1
さて、「マガジン」と「サンデー」の創刊は1959年になります。
初の少年マンガ週刊誌として発行されたことを知っている方も多いかと思います。
同時にそれは、最も長い歴史を持つ少年マンガ週刊誌ということでもあります。
しかし「少年マンガ」に限定しない場合、より長い歴史を持つマンガ週刊誌が存在します。
「週刊漫画TIMES」です。
コンビニとかでもよく見掛ける、劇画調のおねえちゃんのアップが表紙になっているあの雑誌。
「週刊漫画TIMES」の創刊、1956年です。「マガジン」や「サンデー」より3年早いんですね。
この雑誌、誰が買っているのかな?と疑問を持っている方もいるかもしれませんが、甘く見てはいけません。
実はかなり売れています。
「週刊漫画TIMES」、「ビッグコミックスピリッツ」より発行部数が多いのです。中高年層を中心に、固定客をしっかり掴んでいるということですね。
またこの雑誌、連載作品の単行本化を殆どしないことでも知られています。
僕の知る限り、田名俊信『蔵の宿』以外は単行本化されていないか、1〜2冊出して以降中断されたものばかりです。
マンガ雑誌は基本的に赤字で、単行本収入でギリギリ収支が合っていると言われているなか、その正反対の方針を貫いているのです。創刊時(つまり1956年頃)は雑誌掲載作を単行本にするという習慣はありませんでしたが、*2それが関係しているのでしょうか。
どうやって採算を合わせているのか非常に気になる雑誌でもあります。
「週刊漫画TIMES」は一昨年創刊50周年を迎えていたことになります。
僕は熱心な読者という訳ではないのですが、記憶している限りでは特にそれを騒ぎ立てることもなく、微塵も揺らぐことなく劇画調のおねえちゃんを表紙に据え続けていたように思います。
今後はもう少ししっかりと読んでいきたいですね。できれば単行本も出して欲しいのですが・・・。