松本大洋『竹光侍』1〜8巻

竹光侍 8 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

遂に完結しましたね。
松本大洋さんの作品、どうにも小洒落た感が苦手で敬遠気味だったのですが、これは面白かったです。
江戸の街の空気とか、（ペンで輪郭を付けずに）ベタやトーンだけを用いる自然描写とか、妖の類も当り前の如く存在し、それが他者を巻き込みつつ物語を押し進めていく世界観とか、何か読んでいて心地良い作品でした。謎の出自を持つ主役の瀬能を執拗に付け狙う木久地の、狂気にも似た迫力も圧巻でした。