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諌山創『進撃の巨人』2巻

進撃の巨人(2) (講談社コミックス)

進撃の巨人(2) (講談社コミックス)


人を捕食する「巨人」が跋扈する世界。100年前に人類は高さ50mを越える強固な壁を3重に造り上げ、安全な領域を確保して生き延びていたが、5年前に突如出現した60m近い超大型巨人に最初の壁を破壊され、多くの巨人が壁の中へと流れ込む。
巨人を倒す技能を学んできたエレンやミカサたち訓練兵は、この絶望的な闘いの果てに何を見ることになるのでしょうか。


まさしく絶望的な、光明が微塵も存在しないような、殺伐とした世界が容赦なく描かれます。
そしてまた、巨人の造型が秀逸なのです。その多くが中年くらいの容貌で、全裸でたるんだ体型をしている場合が殆どで、身体に対して頭部が大きい。腕や脚は細長く、表情は虚ろであるかだらけた笑みを浮かべていることが多い。
実に生理的な嫌悪感を抱かせる造型なのですよ。そのような容姿の巨人が、圧倒的な力で、淡々と人間を捕食していく。読んでいて、理不尽な感情が湧き出てきます。


この巻の最後では、エレンを巡って予想外の展開が起こります。
突如投じられた謎。非常に気になります。
最後の見開きは、殺伐とした世界に投げ込まれた癒しといったところですかね。(´ω`)