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伊藤悠『シュトヘル』3巻

シュトヘル 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

シュトヘル 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)


シュトヘルとユルールの旅が一区切り。そして舞台は一度現代に戻り、その後再び西夏国へ。


第1〜2話あたりに繋がった、といったところでしょうか?
確かスズキさんの弾いた弦楽器の音楽がきっかけとなり、須藤の精神が13世紀の西夏国、シュトヘルの許に入り込んで、状況が読み込めない須藤(シュトヘル)にユルールがこれまでの旅路を聞かせるという感じだった筈。
そして一兵卒に過ぎなかった女性が「シュトヘル(悪霊)」とまで呼ばれるようになるくだりと、ユルールとの出逢いとその後、そして復讐のみをよすがに生きてきたシュトヘルの変化が描かれてきました。そして3巻では仇であるユルールの兄・ハラバルとの闘いに敗れ、そして絞首刑に処されるまでが描かれます。その瞬間に現代に戻る。


む?確か最初はユルールにこれまでのことを聞かされるというかたちだった筈だが、何か視点が混在している気が。処刑された瞬間を聞かされた時点で唐突に現実に戻った?いやしかしそれだと戻った時点で弦を束ねたものを吐き出した理由が・・・。
まぁ細かいことは忘れましょう。(´ω`;)
一分の隙もない構成のほうが、もちろん読んでて震えるのは確かですがね。


ユルールが生き残らない限り、現代に戻ってもスズキさんの存在は「なかったこと」になるらしい。かくして須藤は再びシュトヘルとして(正確にはちょっと違うのですが)、未来でも生き続けるために13世紀へと向かいます。
嘗てのシュトヘルとは違うことを知ったユルールとの関係は些かぎこちないですが、今後どうなることか。続きを待つことにします。