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タアモ『たいようのいえ』3巻

たいようのいえ(3) (KC デザート)

たいようのいえ(3) (KC デザート)

家に居場所がなくなってしまった真魚(高2)と、幼馴染みの基(サラリーマン)との同居生活。前巻において自分の気持ちをはっきりと意識しつつも、それを押し殺しながら生活を続けていく真魚。そして基の心境にも少しずつ変化が見え始め、読んでいてニヤケ顔になってしまうこと請け合いです。


その一方で、別の問題も浮き彫りになりつつありますね。真魚の父親の、真魚に対する冷淡な態度。113ページの基の台詞が象徴的ですが、恐らくこの父親は、相当に脆いメンタリティです。立ち上がれなくならないように、最初から真魚に冷たく接することで壁を作っていると思われます。かなり子供っぽい一面を持ったキャラクターなのだろうと。


そして基の弟・大樹の、この巻の最後の台詞(156ページ)。大樹の心境は、恐らく真魚が父親とその再婚相手に抱いていた心境と同じものなんだよなぁ。
それに真魚が気付くのはいつなのか。
それに対してどのように(心理的な・或いは人間関係的な)決着を付けるのか。
今後も愉しみな作品です。