ライトノベル的題名がこんなところにも浸透しつつあった
先日、こんなタイトルの本を買いました。
『このおれがおまえなんか好きなわけない』。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』あたりが起点でありましょうか、ライトノベル全体をみても一定の割合を占めるようになった(少なくとも、そんな印象を受ける)文章系のタイトルです。接続詞が複数あって、形容詞が入っていたりするとそれっぽいですかね。
最近ではライトノベルのみならず、別ジャンルでも見掛けますね。谷川ニコさんの『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』とかが典型例ですかな。
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: 谷川ニコ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2012/10/25
- メディア: Kindle版
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で、上で挙げた作品なのですが、
このおれがおまえなんか好きなわけない (H&C Comics ihr HertZシリーズ 131)
- 作者: 緒川千世
- 出版社/メーカー: 大洋図書
- 発売日: 2013/02/27
- メディア: コミック
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BLです。
これまでBLではこういうタイトルって少なかった印象なのですが、遂に出てきたといったところでしょうか。
因みにほぼ時期を同じくして、このような作品も。
俺のカノジョが男なわけがないっ! (POE BACKS Babyコミックス)
- 作者: ぴい
- 出版社/メーカー: ふゅーじょんぷろだくと
- 発売日: 2013/02/23
- メディア: 単行本
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BLというジャンルにも、少しずつ浸透しつつあるのかな、とか思った次第です。
因みに『このおれがおまえなんか好きなわけない』ですが、内容をざっくばらんに説明しておきます。
町でも評判になるくらいの美少年で、それ故に甘やかされ、わがままに育ってきた藤間大成。しかし唯一思い通りに扱えなかった(それ以前に相手にもされなかった)のが、中学時代のクラスメイト・御徒町啓太という少年です。高校も別になり疎遠になっていた御徒町と大成ですが、御徒町が大成のクラスに転校してくる。「相手にもされていなかった」という汚点をつけた相手に復讐せんと、大成は御徒町に接近するのだが・・・!?という筋書きです。
少女マンガ的な機微と言いますか、繊細な感情描写が為されていまして、それでいて絵柄もアクが強い訳でもなく、スッキリとしている。BLは苦手という方でもかなり読みやすいのではないかと思います。*1
といったところで、本日はこのあたりにて。
【追記】ピアノ・ファイアのいずみのさん(id:izumino)がはてなブックマークのコメントで『小林が可愛すぎてツラいっ!!』について言及されていました。
小林が可愛すぎてツライっ!! 1 (少コミフラワーコミックス)
- 作者: 池山田剛
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/12/26
- メディア: コミック
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作者の池山田剛さんがあとがきで「ライトノベルっぽいタイトル」を意識したうえで編集さんと協議して決めた、と書いているとのこと。やはり文章っぽいタイトルはライトノベル的、という認識は広まりつつあるのかな、とも。
池山田剛さんの作品(『小林が〜』以前の作品も含め)、何故かこれまで未読なのですが、ジェンダー的観点といいますか性の揺らぎといいますか、そういった面からも面白そうなので、いつかちゃんと読んでみたいとは思っている次第。
*1:一般向で描いている方の別名義ではという噂もあるのですが、まぁ公式の発言がないので、それ以上の詮索は無用というものでありましょう。