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マンガLOG収蔵庫・別館

本館のバックアップとして使用しています。

「漫画家使用画材アンケート」分析

先日、「季刊エス」最新号を購入しました。



この2013年7月号(43号)の目玉と言える特集が、10周年特別企画として行われた「漫画家使用画材アンケート」です。コミックナタリーでも取り上げられていましたね。


115名のマンガ家さんに行った大アンケート。アンケート参加作家さんの一覧は上記リンクをご参照戴ければと。
質問事項は、この号の特集が「メイキング・スペシャル 画材百科」ということもあり、画材・作画方法が中心となっています。小さな文字が、6ページぎっしりと埋まっている特集は一読の価値あり。
今回は、このアンケート結果を幾つか分析してみようかと思います。





【アナログ・デジタルの比率】

  • アナログ:83/115(72.2%)
  • デジタル:21/115(18.3%)
  • 双方併用:11/115(9.6%)


やはりまだ、ペンを用いての作画(アナログ)が大きな割合を占めていますね。
とは言え併用も含めればデジタル使用率は約28%、今後もこの割合は少しずつ増えていくのかな、という気はします。



【人物を描く際に用いるペンの比率】

  • Gペン:51
  • 丸ペン:43
  • ミリペン*1:9
  • カブラペン*2:7
  • ボールペン:6
  • スクールペン:4
  • 筆・筆ペン:4
  • 新ペン:2
  • ガラスペン:1
  • その他ペン*3:7


合計数が83を越えるのは、併用されている方が多いためです。
基本的に手数えでカウントしているため、若干ズレが生じているかも。また分類の際に勘違いしている可能性もあるので、その点ご留意戴ければと。
Gペンと丸ペンの使用率が圧倒的に高いですね。また、Gペンと丸ペンは併用率も高いのが特徴かと思います。髪の毛とか、細やかな描写が必要な際に丸ペンを使用するケースが多いようです。
一昔前だとマンガで使用するペン=カブラペンというイメージもあったように感じますが、現在は用いる方は少なくなっている模様。



【Windows と Mac の比率】

  • Windows:13
  • Mac:13
  • 併用:1
  • 不明・未回答*4:4


使用率は半々といったところ。機種を回答しているケースに関しては、 Mac の名称がないもの(dynabook とか Lenovo とか)は Windows と判断。やはりカウントミスはあるかも。
デザイン関連の仕事をする人は Mac という、漠然としたイメージから考えると少ない気もしますが、それぞれの普及率から考えれば、Mac の割合はかなり高いと言えるのかもしれませんな。


【使用タブレットの比率】

  • BAMBOO(バージョン不明):1
  • intuos 3:4
  • intuos 4:9
  • intuos 5:2
  • intuos(バージョン不明):2
  • cintiq 12WX*5:4
  • cintiq 21UX*6:6
  • cintiq 24HD*7:3
  • 機種不明・未回答:4


intuos と cintiq が人気を二分していますね。
cintiq のほうが、(価格・重量の面から見ても)より専門性が高いといいますか、プロフェッショナル・本格仕様といった印象を受けますかな。
回答に出ている機種はすべて WACOM 製品なので、タブレット市場においては WACOM が圧倒的シェアを占めているのが窺えます。



【デジタル作画における手描き使用率】

  • フルデジタル:13
  • 設定画のみ手描き:1
  • ネームまで手描き*8:5
  • ラフ・線画まで手描き*9:5
  • 人物まで手描き:1
  • ペン入れまで手描き*10:5
  • 背景のみ手描き:1
  • アナログのほうが質感が出る箇所(植物等)のみ手描き:1
  • 仕上げのみデジタル作画を使用:1
  • 未回答:1


デジタル作画を利用している32名のうち、フルデジタルは13名(40.6%)。
アナログ併用の人を除けば21名中13名(61.9%)。
作業効率・環境と作家さんのこだわりのバランスも、それぞれ段階があることが窺えて興味深かったです。




長くなってきたので一区切り。
このアンケート、資料的な価値も高いのではと思いますので、ご興味のある方はご一読をお薦めします。回答者も含めた、マンガ家・イラストレーターさんの作画行程の記事も別にありますので、作画そのものに興味がある方にも参考になる号かもしれませんね。


といったところで、本日はこのあたりにて。

*1:コピックマルチライナーやピグマもこちらに分類。

*2:スプーンペンもこちらに分類。

*3:万年筆、レターペン、製図ペン、サインペン、マジックetc。

*4:CPUやメモリの回答のみのケースや、自作PCのケース。

*5:DTZ-1200W/GOという回答はこちらに分類。

*6:DTK-2100/KOという回答はこちらに分類。

*7:DTK-2400/KOという回答はこちらに分類。

*8:「コンテ」もネームとしてカウント。

*9:「下書き」もラフ・線画としてカウント。

*10:「主線」もペン入れとしてカウント。