マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

評論本・研究本

『ヒトラーの呪縛』は凄い本だった

ナチには妖しい魅力がある。 甚だ不謹慎なのは百も承知ですが、やはり何かこう、抗い難いものが存在するように思える。自分は主にマンガばかり読んでいますが、『ジョジョの奇妙な冒険』のシュトロハイムとか、『HELLSING』における少佐の大演説とかには、ど…

2度目の復刊。『横井軍平ゲーム館』

またしても更新が滞っていました。一度更新を止めてしまうと、どうしても再開にはエネルギーを使いますね。 まぁ、その期間もずっとマンガは読み続けている訳ですが、それと並行して、最近は活字の本もできるだけ読むようにしていました。その中の1冊がこち…

『20世紀エディトリアル・オデッセイ 時代を創った雑誌たち』

ここ数ヶ月、何かと忙しくて更新が滞り気味です。休日もマンガを読んだりネットをグダグダと見て終わってしまうか、仕事みたいなことやるかで終わってしまうことが多くていかんですね。 そんな状況ではありますが、たまには何か感想っぽいものを書いておこう…

世界初のマンガ理論書:ロドルフ・テプフェール『復刻版 観相学試論』

マンガの歴史っていうのは、史観によってかなり異なったりします。 とはいえ、近年の研究から考えると、ロドルフ・テプフェール*1を近代ストーリーマンガの祖と捉えるのが大きな趨勢を占めている模様。 M.ヴィユ・ボワ作者: ロドルフテプフェール,佐々木果出…

『エロエロ草紙』を買ってきた

しばらく前のことですが、こんなニュースが話題になりました。 文化庁のeBooks実験、1カ月で「エロエロ草紙」1万1749ダウンロード(INTERNET Watch) 文化庁eBooksプロジェクト、1位はなんと「エロエロ草紙」(NAVERまとめ) 文化庁と国会図書館の協力のもと…

圧倒的な情報量と密度に、ただ脱帽するしかない。ばるぼら『岡崎京子の研究』

7月14日、今から10日ほど前ですか、岡崎京子さんの同名作品を原作とする映画『ヘルタースケルター』が公開されました。未見ではあるのですが、評判は悪くない模様。ヘルタースケルター (Feelコミックス)作者: 岡崎京子出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2003/0…

伝説の編集者・大伴昌司の著作が復刊。『カラー版 怪獣ウルトラ図鑑』

先月のことになりますが、書店を散策していたところ、偶然目に留まって一驚し、そのまま手に取ってレジに持って行ってしまいました。 怪獣ウルトラ図鑑[復刻版] (写真で見る世界シリーズ)作者: 大伴昌司出版社/メーカー: 復刊ドットコム発売日: 2012/03/17…

マンガが若かった頃の熱気、そして苦さの記録:『COM 40年目の終刊号』

先月中頃のことですが、たまたま書店で見掛けた『COM 40年目の終刊号』を買いました。 COM 40年目の終刊号作者: 霜月たかなか出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2011/09/20メディア: コミック クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る マンガの…

より深くマンガを知ることができる(かもしれない)、マンガ評論セレクション

タイトルどおりの内容です。 いちおうルールとして、自分で所有しているものに限定します。そのため相当に重要な評論本とかであっても抜け落ちている場合が少なからずありますのでご了承ください。 【歴史】 米沢嘉博「戦後マンガ史三部作」 戦後少女マンガ…

編集者について書かれた本

幾つか前の記事で、編集者が書いた本を幾つか紹介しました。 当該記事:編集者が書いた本 (そういえば『トキワ荘実録』を挙げるのを忘れていました・・・。 )今回は逆に、「編集者について書かれた本」を幾つか紹介してみます。 これも知っている・持って…

編集者が書いた本

一連の雷句誠さん関連の動きで、「編集者」という存在が俄然注目を浴びている気がします。 編集者がマンガ家・並びに作品には少なからず関与しているのは明らかですが、表立って編集者自身が顔を見せることは稀です。 結果、一読者にとっては秘密のベールに…

「実際に確かめてみる」ことの重要さ:『封印されたミッキーマウス』

先程、『封印されたミッキーマウス』を読み終えました。 名ルポルタージュ『封印作品の謎』の作者、安藤健二さんの新刊です。封印されたミッキーマウス―美少女ゲームから核兵器まで抹殺された12のエピソード作者: 安藤健二出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 20…

『オタクはすでに死んでいる』を読んでみました。

少し前に読了してはいたのですが、暇がなくて感想を書けずにいました。 岡田斗司夫さんの『オタクはすでに死んでいる』です。 現時点で「オタク」について書かれた本(という言い方が正しいかどうかは判りませんが・・・)としてはかなり高いレベルにあると…

『現代視覚文化研究 vol.2』:内容的には同人誌?

実際に買ったのは先月末ですが、読む本が山積みだったり何かと忙しかったりでなかなか読めずにいました。 『現代視覚文化研究 vol.2』です。現代視覚文化研究 2 (三才ムック VOL. 185)出版社/メーカー: 三才ブックス発売日: 2008/01/31メディア: 単行本購入:…