『DRAGON BALL』未解決の謎に迫る
まぁ、ややタイトルに誇張ありですが。
先日 twitter でジャンプの話とかをして、ふと思い出したことについて書いてみようかと思います。
『DRAGON BALL』については、知らない人は恐らく日本には殆ど存在しないだろうと思うので詳細は省きます。
自分はほぼリアルタイムで読み続けた世代なのですが、初めて読んだ際に、疑問に思った箇所が存在するのです。今回はその箇所について、半ば妄想混じりの考察(?)をしてみようかと思います。
その箇所がどこかと言いますと、占いババのところ。単行本だと9巻になります。
- 作者: 鳥山明
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1987/09
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
悟空は修行も兼ねてのドラゴンボール集めの旅をしているのですが、最後の1つという段になって何故かドラゴンボールの場所がレーダーに反応しなくなってしまいます。その場所を知るために、どんなことでも占ってくれる占いババの宮殿へと赴きますが、占ってもらうためには法外な料金を支払うか、占いババが揃えた5人の選手と格闘して全員に勝利しなければなりません。そのような大金を持ち合わせていない悟空たちは、必然的に闘うことになります。
そして疑問が出てくるのは、4人目のアックマン登場のところです。
(鳥山明『DRAGON BALL』9巻103ページ。)
そして同じページの左のコマで、亀仙人が次のようにつぶやいています。
なに!?
もうアックマンをだすのか!?
やつは いままでは5人目を務めていたはず・・・
・・・ということは
もっと すごいやつが
最後に控えておるのか!!
そして5人目として登場するのは、仮面を付けた謎の人物。
とは言っても今更なので言ってしまいますが、悟空のじっちゃん、孫悟飯です。
占いババはあの世への行き来もできる人物で、あの世で武術の達人をスカウトして宮殿で働かせることもしているとのこと。
そして孫悟飯は、悟空が来ることがあったら呼んで欲しいという旨を伝えていたようです(9巻171ページ)。
そしてこの世に戻って来れるのは1日だけ。
悟空が来るのに合わせるかたちで呼んでもらっています。かなり特例に近いと言える筈です。
そしてほんらい5人目のアックマンが4人目となり、5番手として登場しています。
そこから出てくる疑問。
孫悟飯が入ることで、外されてしまった選手が一人存在する筈なのです。いったいどういう人物なのだろう。
これに関しては、単に毎日あの世から誰かをスカウトしてくる可能性もある訳ですが、あの世の人物は1日しかいられないという点から、毎日毎日腕の立つ人物を捜してはスカウトし、お金を払うのはかなり効率が悪い作業ではないかと思う訳です。あくまで常勤のような5人がいて、時折あの世から連れてきてその分常勤が外れる、というふうに考えたほうが適当かなと。実際、孫悟飯以外の4人は死んでいない(=輪っかがない)ですし。
まぁ、この前提そのものがほぼ妄想ですが、そうしないと話が終わってしまうので続けさせて戴きます。
ではどういう人物が、選手の可能性が高いか。
まずは登場した選手を見てみましょう。
そして4人目がアックマン。こうして見ると一目瞭然ですが、いわゆる西洋の悪魔・妖怪・ホラー小説の登場人物等をモチーフとしたキャラクターで統一されています。そう考えると、残る1人も同様のキャラクターであろうと推測されます。パッと思い付くのを幾つか挙げると、
とかでしょうか。
狼男とフランケンシュタインに関しては、怪物くんの従者になっているくらいですし。
- 作者: メアリ・シェリー,森下弓子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1984/02/24
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (73件) を見る
- 作者: ロバート・ルイススティーヴンスン,Robert Louis Stevenson,夏来健次
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2001/08/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
- 作者: 池上俊一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞
- 発売日: 1992/11
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 藤子不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1980/08
- メディア: 新書
- クリック: 20回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
しかし、この3キャラクターは考えづらいのです。
何故かと言いますと、既に同じ特性を持つキャラクターが作中に存在しているからですね。
まずはフランケンシュタイン。
これは言うまでもなく、ハッチャンこと人造人間8号です。
そしてジキル博士とハイド氏。
二重人格という性質な訳ですが、これもお判りでしょう。
ランチさんですね。
それにしても、初登場時のランチさんが乗っているバイク、セグウェイを更に洗練させたようなデザインで格好良いですね。25年近く前に描いているのだから驚きです。
そして狼男。
狼男と言えば、満月を見ると狼に・・・という訳ですが、
主役である悟空が、満月を見ると大猿になってしまう次第でして。
そうなると、他に何があるだろうか・・・。
色々と考えた末、辿り着いた結論がひとつ。
これらのメンバーに不足しているのは何か?それを考えた際に気が付いたのが、
女性だ!
ということです。
戦隊ヒーローもので言うピンクが存在しない訳ですよ。
そう考えると、残る1人はセイレーンとかサキュバスとかしか有り得ない訳です。そしてセイレーンに関してですが、
ちょっと違いますが、人魚は既に登場済み。ということはサキュバスしかあるまい。
石川雅之さんの『純潔のマリア』に出てくるような、男をたらしこむ淫魔こそ、残る1人であるに違いない。という結論に達しました。
- 作者: 石川雅之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/02/05
- メディア: コミック
- 購入: 16人 クリック: 175回
- この商品を含むブログ (143件) を見る
ただ、それだと出るのは難しいだろうというのはありますな。
ちょうど占いババのあたりから、『DRAGON BALL』作中でのお色気要素が急速に減っていくんですよね。それまではけっこうたくさんあったんですよね。ぱふぱふとか、天下一武道会のランファンとか、その他諸々。
そしてこのシーン、透明人間スケさんを倒すため、ブルマのおっぱいを亀仙人に見せ、谷岡ヤスジ先生ばりの鼻血を出させてスケさんにぶつけるという場面を最後に、(少なくとも自分の記憶する限りでは)『DRAGON BALL』からは急速に「性の匂い」が薄れていきます。そしてそのぶん、バトル要素が強まっていく訳です。
言うならば、(仮に残る1人がサキュバスだとして)登場する最後のチャンスを逃したと言えるかもしれません。
・・・と、妄想に満ち溢れた、何が何だか良く判らない文章になってきたので、このあたりにしておこうかと思います。
それにしても、この記事を書くために実に久し振りに『DRAGON BALL』を読み返したのですが、やはり物凄く面白かったです。名作は古びないですね。