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KADOKAWAへの統合で、マンガ単行本にどのような変化があったのか調べてみた

今月1日、角川書店アスキー・メディアワークスを始めとする9社が合併し、「株式会社KADOKAWA」が発足しました。既に深夜アニメのCMとかで、「KADOKAWA」の名前を目にすることも増えてきています。


個人的な関心で言えば、やはりマンガ・単行本に何か影響はあるのか、それが気になるところです。
そんな中、合併した9社の1つ、富士見書房のマンガ単行本新刊が発売されていました。その中で、自分が継続して買っていたのがこちら。



KADOKAWA が発足してからは、かなり早い段階での単行本発売となるかと。
何か変わった点はあるのか気になったので、合併前の富士見書房から発売された『マケン姫っ!』10巻と、KADOKAWA合併後に発売された11巻を比較してみました。




左が10巻、右が11巻。
デザイン的な変化は殆どありませんね。




背表紙の天地、ロゴと出版社表記も変化なし。



裏表紙に若干の違いがあります。
こちらは10巻の裏表紙。

と表記されています。



こちらが11巻背表紙。
発行・発売の表記が消え、「KADOKAWA」とだけ書かれています。


因みにこの巻では「同人誌即売会に参加する」というエピソードが収録されており、主要キャラクターが複数名参加しています。この背表紙に描かれているスク水ネコミミの女の子もその中の一人・ミネルバですが、ミネルバが持っているプラカードに記載されているサークル名「真珠貝」は、作者の武田弘光さんの同人サークル名ですね。




奥付ページ。上が10巻、下が11巻です。
裏表紙と同じく、10巻では発行/富士見書房、発売/角川グループパブリッシングとなっていますが、11巻では発行所/株式会社KADOKAWA、企画・編集/富士見書房に変化しています。


発行者も変わっていますね。
10巻では山下直久氏だったのが、11巻では佐藤忍氏に。
発行者は、基本的にはその出版社のトップに該当する人物(の筈)です。
実際のところ、10巻の時点では、山下直久氏は富士見書房代表取締役社長です。しかし現在、山下氏は角川書店ブランドカンパニーのブランドカンパニー長になっているのですね。
そして11巻の発行者である佐藤忍氏は、富士見書房の常務取締役を務めていた方です。KADOKAWAの合併に伴い、いろいろと人事異動があったようですね。


あまり聞き慣れない「ブランドカンパニー」については、こちらをご参照ください。

と、このように細かい箇所では幾つかの変化が見られましたが、全体的な意匠においては殆ど変化は見られませんでした。いきなり出版社やロゴが変化ということは今のところないので、棚に並べてもさほど違和感はなさそうです。


ただ、あくまで「今のところ」。
現在はKADOKAWAのブランドのひとつですが、角川書店は、背表紙の地味な変更とかを良くやる印象です。それが若干の不安要素ではあります。



一例として、角川文庫から出ている「水木しげるコレクション」を挙げてみますが、このような理由がよく判らない地味な変更が、前触れなく行われたりします。
それ以外にも、つい最近だと角川スニーカー文庫の背表紙がいきなりリニューアルしていましたね。


今後どうなるのかにも注目、というところで、本日はこのあたりにて。