マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

雑記とか、今年読んだマンガのこととか

丁度1年振りの更新になりますね。

ブログのほうは開店休業状態ですが、まぁ何とか日々の暮らしを続けています。

 

職種の都合上、普段は大晦日も仕事をしていることが多いのですが、今日は丁度休みだったので、3〜4年振りにコミックマーケットへ一般参加してきました。

 

 

同人誌を買い漁る...!というよりは久し振りにお会いできる方々へのご挨拶、といった趣だったので、厳選を重ねつつ「お久し振りです」と二言三言交わして、あとは早めに撤収、帰宅後はのんびりと過ごしていました。

 

折角なので、今年読んだマンガの話とかも少ししておきましょうか。

毎年年末に出る『このマンガがすごい!』や『このマンガを読め!』あたりを叩き台にしますと...

 

今年読み始めた作品としては、

  • 山口貴由『劇光仮面』
  • 安田佳澄『フールナイト』
  • トマトスープ『天幕のジャードゥーガル』

あたりが良かったですね。

『劇光仮面』に溢れる特撮愛と言いようのない不穏さ、『フールナイト』の作中に漂う圧倒的な閉塞感、『ジャードゥーガル』で淡々としかし濃密に(同作者さんによる『ダンピアのおいしい冒険』と同じように)描かれるヒロインの姿、どれも見事でした。

 

 

あとは、自費出版なので扱いとしては同人誌なのでしょうか、いしいひさいちさんの『ROCA 吉川ロカストーリーライブ』も実に良かったです。

ののちゃん』に登場する、ファド(ポルトガル民族歌謡)の歌手を目指す女の子・吉川ロカのエピソードをまとめつつ描き下ろしを加えた作品なのですが、この『ROCA』じたいが、哀しみを謳いあげるファドの如く、生きていくうえで訪れる哀しみに満ちている。*1ちょっと普通の書籍に比べると入手が難しいというか、一手間かかるのですが、多くの方に読んで欲しい、且つ長く読まれて欲しい作品ですね。

 

 

続きものでは、やはり『ちはやふる』と『宝石の国』でしょうか。

ちはやふる』は今月完結巻が出た訳ですが、巻数にして50巻、連載期間は約15年。その間、高い熱量を保ったまま最後まで駆け抜けたのは見事という他ない。マンガの歴史に堂々たる足跡を刻む、名作だったと思います。

宝石の国』は、2年振りに新刊が出たのですが、『火の鳥 未来編』を更に深化させたような、途轍もない地平に辿り着いたような印象を受けます。連載当初からの特徴である対称的な画面構成は、この巻でも徹底されている。仏教的無常感が色濃い作品なので、対称というよりは曼荼羅的なと言ったほうが近いでしょうか?

 

 

復刻だと、大友克洋全集の刊行開始と、川島のりかず『フランケンシュタインの男』でしょうか。圧倒的な知名度を誇りつつ、『AKIRA』以外絶版の状態で、殆どの作品が読めない状況が続いていたので、この全集刊行は非常に嬉しい。こだわりが多い故か刊行ペースが当初より伸び気味ですが、続きを楽しみに待っています。

フランケンシュタインの男』は、家族や社会からの疎外と、過去の体験を要因とする精神の崩壊(或いは幻想と狂気)、同じ過去の経験に基づく暴力による魂の救済、それらが渾然一体となることにより生まれる狂騒、最高傑作と評されるも納得の名作ホラーでした。

 

これ以外にも、同人誌での復刻も含め素晴らしい作品は多数あるのですが、全部挙げようとすると余裕で日をまたぐのでまた別に機会があれば。

 

他には、肩肘張らずに読めるものとして

  • 地主『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』
  • ともつか治臣『令和のダラさん』

とかも良かったですね。

まぁ『ダラさん』の過去回はかなり重たいですが、現代でのきょうだい2人とのやり取りは実に良い感じに肩の力が抜けて和みます。

 

 

それにしても、以前に比べて読む量は減っているな、と感じます。

原因は何かというと、リリース以降毎日ログイン中の『ウマ娘 プリティーダービー』なのですがね。٩( 'ω' )و

 

 

 

と、まぁこのくらいにしておきましょうか。

明日は2023年の指針というか抱負というか、そういったものを軽く書く予定です。

 

ということで、本日はこのあたりにて。

皆様良いお年を。

*1:ファドには哀しい歌のみならず、陽気な歌も多数存在する、とのことではありますが。因みに「ファド」ということばじたい、「運命」「宿命」とかを意味する言葉とのこと。英語の " fate " とほぼ同じ、ということでしょうか。