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時折マンガの話をします。

望月淳『Pandora Hearts』12巻

PandoraHearts(12) (Gファンタジーコミックス)

PandoraHearts(12) (Gファンタジーコミックス)


アヴィスの封印とかオズ=ベザリウスの出生の秘密とか、謎は更に深まっています。
アヴィスの秘密を先に掴もうと画策する諸勢力に加え、この巻では新たに、何らかの秘密を握っているであろうカルト教団も登場します。多くの登場人物の思惑やら利害関係やらが複雑に錯綜して、読み応えのある内容になっているかと思います。


カルト教団の実質的トップ、イスラ=ユラがまた濃いキャラクターをしていますな。(´ω`)
腰のひねり具合とか、実にウザくてナイスです。


だがこの巻の主役はオズの妹、エイダ=ベザリウス以外ありえない。
オズに従うギルバートの弟でありながら、パンドラ(オズ側?の組織)と敵対する組織・バスカヴィルに通じているヴィンセント・ナイトレイ。彼はアヴィスへと通じる「鍵」を手に入れるため、大公家のひとつであるベザリウス家に目を付け(「鍵」は四大公が隠し持っているのです)、エイダを籠絡しようとするのですな。


ヴィンセントは母親に捨てられた体験から女性を蔑視していて、且つたいそうな美青年なのです。ナイトレイ家に拾われて爵位を得てからは、貴族の女性が次々と言いよってきたりもして、それに対して甘い言葉を一つ二つ掛けるとすぐにコロリといったりするとかでけしからん男ですよヴィンセントは。


それでエイダに目を付けて、ヴィンセントの思惑どおりにエイダは虜になってしまうのですけしからん男ですよヴィンセントは。それでありのままの貴女を見せてくださいとか全てを曝け出してみせてとか囁く訳ですよけしからん男ですよヴィンセントは。


そしてエイダは、ヴィンセントを別宅に招待するのです。
ほんとうの自分をお見せしますと。そこで見せたのがこちらです。



望月淳Pandora Hearts』12巻22〜23ページ。)


よしエイダ、俺と結婚してくれ。


少々取り乱してしまいました。
エイダは魔術・拷問・オカルト等にときめいてしまう乙女なのですよ。
アヴィスに堕ちてしまったオズを助ける手段がないかいろいろ調べるうちに、たまらなく魅力を感じるようになってしまったと。そして上のページから4ページにわたって、部屋にある拷問器具やら呪術の本やらについて、満面の笑みをたたえて語り続けるのです。


これを理解できずにドン引きしているヴィンセントは、まだまだヒヨッコだなと感じる今日この頃です。