マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

 

2020年は、やはり新型コロナの影響はもちろんのこと、それ以外にも職場でもまぁいろいろありまして右往左往したような、何ともうだつの上がらない1年となりました。

諸々あって収入が以前より落ちてしまっているのと、家のPCが不調で買い換えざるを得なかったり、視力が下がったので眼鏡を買い替えたりと、予想外の出費も重なって懐事情もちょっと寂しくなっている状況です。_:(´ཀ`」 ∠):

 

ブログの更新数も過去最低となってしまいましたね。(; ´Д`)y━・~~

マンガはこれまでと変わらず読み続けていましたし、それ以外にもなろう系をいろいろと読み漁ったりということも始めたりしたのですが、どうもアウトプットへのモチベーションが下がってしまっていた感がありました。仕事関連の勉強を優先させないといかんというのもありましたし。

 

今年もしばらくの間は仕事方面優先とならざるを得ない状況でして、しばらくは更新は滞る状況は続きそうです(できれば年初に1つくらいは...と思ってはいますが)。

あとさすがにおっさんなので体力の衰えも感じますし、こういうご時世なので健康は大事だなとしみじみ感じるので、そろそろリングフィットに手を出そうかとも考えている今日この頃です。去年の初め頃は全然手に入らなかったですが、さすがに手に入れ易くなっているかと思いますし。

 

リングフィット アドベンチャー -Switch

リングフィット アドベンチャー -Switch

  • 発売日: 2019/10/18
  • メディア: Video Game
 

 

あとは静かにマンガを読みつつ日々を過ごし、時間的余裕と書くネタが重なれば更新していく、といった感じでしょうか。マンガ以外の本もいろいろ読みたいなとか英語の勉強したいなとか思ったりもしますが、さて可能かどうか。

 

コロナ禍は未だ収束の気配を見せず先行きは不透明ではありますが、今年は少しでも良い方向に向かっていって欲しいですね。

それでは今年も宜しくお願いします。

2020年個人的に面白かったマンガまとめ

 気が付けば前回のブログ更新から半年以上経っていました。( ^ω^; )

既に12月となり、もうすぐ「このマンガがすごい!2021」も発表される時期ですね。

 

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

まぁ今年は鬼滅の刃』と『チェンソーマン』あたりが顔を連ねるのかな、というのが大方の予想では、と。『忍者と極道』とかもそこそこ上位に食い込むのかな、と思ったりもします。少女マンガは最近あまり読めていないので何がランクインするのかちょっと予想が付かないところもありますが、『ゆびさきと恋々』とかは入るかな?とか考えたりも。

鬼滅の刃』最終巻は自分も先日読みまして、鬼と鬼殺隊との戦いすべてと、その後に至るまでを見事に描き切った感があって素晴らしかったなと思う次第です。

 

 

それはそれとして、今年読んで面白いな、と思った作品を挙げてみます。個人的な「このマンガがすごい!」というやつですね。

昨年末〜今年秋頃に1巻が刊行されたもの、或いは単巻ものを中心にしています。特に順位と付ける必要性は感じていないので、思いつくままに、といったところです。

 

 

 原作:山口鐘人 / 作画:アベツカサ『葬送のフリーレン』

 

1巻が発売された頃に twitter でけっこう話題になったので、憶えている方や実際に読んでいる方も多いかと思います。今年のランキングにも出てくるかな、という気も。

魔王討伐を果たした勇者一行の魔法使い、フリーレンの討伐以後の旅路が描かれます。

魔王討伐以後の物語、という題材に関しては、『ダンジョン飯』の作者・九井諒子さんの初単行本『竜の学校は山の上』に収録されている「魔王城問題」とか、2ch(現5ch)に投稿された『勇者「魔王倒したし帰るか」』とか、ちょっと違うかもしれないですが『まおゆう魔王勇者』とか、それ以外にもなろう系小説とかにもあるように思いますし、ファンタジーの潮流の1つとして定着しているように感じるのですが、数ある中でも出色の出来では、と。

 

長命種であるエルフのフリーレンは、魔王討伐後も趣味である魔法集めの旅を続けるのですが、永い時を旅する中で、冒険を共にした勇者や僧侶(神官)との別れがあり、僧侶や戦士(ドワーフ)からは弟子を託されて新たな仲間を得たりもする。そして魔法集めの旅は、嘗ての勇者たちとの旅の想い出を辿る旅にもなっていく訳ですが、その旅路が、実に繊細且つ静謐な雰囲気を伴い淡々と描かれていて、それが読んでいて心地良いのですね。世間ずれしているフリーレンと、(僧侶に託された)弟子の魔法使い・フェルンとの、掛け合いにも似た遣り取りも愉しいです。

 

望郷太郎(1) (モーニングコミックス)

望郷太郎(1) (モーニングコミックス)

 

 山田芳裕『望郷太郎』

 

図らずも「旅」が題材の作品が続きます。

へうげもの』で茶人・古田織部のひょうげた生き様を、軽妙でありつつも重厚に描き抜いた山田芳裕さんが次に描くは、500年後の未来の話。

北半球全体が大寒波に襲われる中、財閥系企業・舞鶴通商の御曹司でありイラク支社長の舞鶴太郎は、極秘裏に開発を進めていた人工冬眠装置に、家族と共に一時的に入ることで寒波を回避しようとします。しかしながら太郎が目を覚ましたのは500年後の世界。妻子が入っていた装置は停止し既に死亡しており、外は雪が降り積もる、文明そのものが崩壊した世界。絶望の底に落とされるも、せめて日本がどうなっているのか、東京に預けていた長女はどうなったのかを知りたいと、イラクからシベリア鉄道ルートを経て日本を目指す、太郎の壮大な旅が幕を開けます。

文明が崩壊した・或いは大幅に後退してしまった世界が、山田芳裕さん独特の筆致で描かれています。旅を進めるうちに、狩猟採集生活、収奪・戦争に替わる手段としての物々交換・贈答、畑や牧畜、貨幣(に近いもの)が使われる社会と、少しずつ文明が発達していくのも面白いですね。そしてそのような世界で生きる(大寒波を生き延びた僅かな人々の)死生観・価値観といったものの描き方も、実に生々しい。嘗て金の力を信じ知悉していた太郎が、文明が大幅に後退した世界の生き方を知りながら、金・貨幣の萌芽が見られる社会でどう生きていくのか。今後の展開も非常に楽しみな作品です。

 

 肋骨凹介『宙に参る』

 

これも1巻発売時に twitter で話題になったので、ご存知の方は少なくないかな、と。

 

この物語は、葬儀の場面から始まります。

若くして夫・宇一を亡くした鵯ソラ。喪主を努めるのは息子の宙二郎。

葬儀は遠隔で。焼香用のロボットが手を合わせる。そして宙二郎自体もロボット。

舞台となるのは遥か未来、ソラが暮らすのは、地球から遠く離れたコロニーです。

葬儀を終えたソラと宙二郎は、義母(宇一の実母)に会いに地球へ向かいます。

 

そして地球へ向かう途中に様々な場所に立ち寄ったり嘗ての同僚と会ったりするのですが(ソラの住むコロニーから地球までは45日掛かる)、その過程でソラの特異性が浮き彫りになっていくのが面白いのですね。自律小惑星型将棋AI・通称「棋星」に人格があると主張する人権保護団体NGOの主張を確かめるために棋星にハッキングしたり、それが元で公安に目を付けられるもコロニーの気象制御システムに即時介入し光学兵器のように使用して退けたり。

それらに加え、日常のちょっとしたやりとりも、明確なロジックに基づいて描写されていて、しっかりとしたSF作品だな、と感じます。遠隔葬儀の詳細とか、おでん屋の会計金額合計からある仮説に辿り着くくだりとか、痺れます。

更新ペースがゆっくりなので次の巻までまだしばらく掛かりそうですが、気長に待ちたい逸品です。

 

伽と遊撃 1 (ビームコミックス)

伽と遊撃 1 (ビームコミックス)

 

 有馬しのぶ『枷と遊撃』

 

『その女、ジルバ』が手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞、2021年1月からは実写ドラマも放映予定。作者の有馬しのぶさんの新作は、フィクションが悪・堕落とされる未来を舞台としたSF作品です。(選んだ作品にSF率が高いのは、まぁ自分の嗜好も多少含まれていますが偶然です。)

 

上述のとおり、舞台となるのはフィクションが悪とされる世界です。

フィクションの存在とそれへの耽溺が原因となり、大きな争いが起こり滅亡寸前まで行ってしまった世界。それから百年近い時間を掛け、復興は進んでいるものの、人々は地下世界(のような場所)で暮らし、創作行為は固く取り締まられる社会で生きています。しかしながら医療や科学技術は発展し続けていて、視力や聴力の代替技術も発達しているほか、人と遜色ない振る舞いをする「人造犬」(ファンタジー作品に登場する獣人のような身体の、機械のペット。シッターとしても働くことが可能)も存在する。

主人公のミミオとその姉キア、母親のチカの家族のもとにも、人造犬・クローバーがいます。女手ひとつで家族を養うためにシッターが必要だったという事情があるのですが、クローバーも含め、ミミオの家族は様々な感情が絡み合いギリギリのバランスで成立している。

そんな中、ある行き違いから、クローバーがミミオを襲っていると誤認したチカが、クローバーを破壊してしまいます。そしてその際、クローバーの記憶チップがミミオの体内に取り込まれてしまう。そこから物語は大きく動き始めます。

 

幾つもの視点から物語が綴られるため、簡潔に伝えるのが難しいのですが、「時間」「記憶」といったものが物語の軸となります。ジョージ・オーウェル『一九八四年』みたいな話かな、と思って読み進めたらテッド・チャンあなたの人生の物語』(或いはそれの映画化『メッセージ』)だった、という印象ですね。未来が過去〜現在を確定させるというか。断片的に描かれる未来に向かって物語が進んでいくというか。不思議な読後感を得られる作品です。

  

 和山やま『女の園の星』

 

昨年の『このマンガがすごい!』オトコ編2位となった『夢中さ、きみに。』で鮮烈なデビューを果たし、同作のドラマ化も決定したほか、新作『カラオケ行こ!』も発売され波に乗っている和山やまさんの初連載作品です。「FEEL YOUNG」にて連載中。

教師・星先生を中心とした、女子高の日常が独特のテンションで描かれます。

 

これは何というか、台詞回しや語彙の選択、間の取り方、発想の飛躍といったものが、まぁ天才的と言いますか。漫画家を目指す松岡さんにアドバイス?をする話とか、先生にあだ名を付ける話(そこから同僚の小林先生と飲みに行く話)とか、出先で読んではいけないです。

幾つか台詞を抜き出すので、あとは実際に読んでみて欲しいです。

 

「でもそのあと警察署からパンくわえて出てきたのは面白くて好きだよ」*1

「ポロシャツアンバサダー... 小林先生そんなたいそうな地位にいらしてたんですか」

「知らないうちに就任しちゃってたみたいで...」*2

「秘伝のペットってなんですか...」(中略)

「確定申告ができるチワワとかじゃないすか?」*3

「星先生命狙われてません...?」(中略)

「気をつけるもなにも... バズーカ撃たれるのはもう気をつけようがない...」*4

 

 池辺葵『ブランチライン』

 

女性の働く様子や生活描写、ふとしたことから紡がれる言葉といったものを丹念に、丁寧に積み重ねていくことで、その人の生き方そのものを鮮やかに浮かび上がらせていく。池辺葵さんの作風はそう捉えることができるのではないかと思う次第です。

数々の短編や、前作『プリンセスメゾン』もそうでしたが、新作となる『ブランチライン』にもそれは遺憾無く発揮されていると感じます。

 

物語の中心となるのは、八条寺家の四姉妹と母親、そして甥(長女の息子)。

長女・イチは夫の不倫がもとで離婚、パートや派遣をしつつ息子・岳を大学院まで入れている。

次女・太重は市役所勤め、三女・茉子は喫茶店を経営している。

そして四姉妹の中でも中心として描かれる四女・仁衣はアパレル系の会社に勤めています。

彼女らの働く姿と共に、過去の情景も並行して描かれます。イチが別居・離婚した時期と、その頃の岳の姿。そして岳の姿を目の当たりにした姉妹は、彼の幸せを考えるようになっていく、その経緯もじっくりと描かれる訳です。

それによって、四姉妹の芯というか、強さというか、それらが静かに立ち昇ってくるんですよ。ほんとうにしみじみと良いな、輝いているな、と感じる。

 

あと、仁衣の部下に山田という青年がいるのですが、この二人のやりとりも良いのですね。

そしてある重大な事実が断片的に描かれた状態で、以下続刊という流れです。続きが気になって仕方がないです。

 

蟻の帝国(1) (ウィングス・コミックス)
 

文善やよひ『蟻の帝国』 

 

擬人化ファンタジー作品です。

作者の文善やよひさんは元々獣人系BLとか描かれていた方なのですが、初の非BL(とは言っても掲載誌が「ウィングス」ということもあり、やや境界線上といった趣はありますが) 連載作品となる...筈ですね。

タイトルからも判るように、蟻(や他の昆虫類)の生態・社会を擬人化したかたちで、物語は描かれます。

 

「女王」を頂点とし、身体の大きいものが就く特権階級の「兵蟻」、平民に該当するその他無数の「職蟻」という階級により厳然と区別されている蟻の社会。女王はそれ以外を完全に支配下における能力を持ち、絶対君主として蟻を統括しています。

主人公のルーリャと弟のアーリャは職蟻です。彼らの母親は腕の良い薬師でしたが、数年前の戦に連れて行かれ、そのまま戻ることはなく。二人は母親を連れて行った隻腕の騎士に敵討ちを誓うも、彼らに立ち塞がるのは階級という壁。住む場所すら隔てられている兵蟻に近付くためには、城仕えになるしかない。そのため、ルーリャは母親の遺した店を守ろうと、アーリャは城仕えを目指し敵を討とうと日々を過ごしています。

そんなある日、とある出来事がきっかけでルーリャは投獄されてしまいます。母親から毎日飲むように言われていた薬を飲むことさえできない。自らの不甲斐なさに涙を流すルーリャ。しかしその行為じたいが、ルーリャの運命を大きく変えていくことに...。

 

といった出だしです。ズバリ言ってしまうと、涙を流せることは、次の女王となる資格を持つということになります。女王は「匂い」で他の蟻を支配するのですが、その匂いが最も強く残るのが涙であり、それ故に女王は、他のすべての蟻に泣くことを禁じています。涙を流していることじたいが女王の支配から逃れていることになり、自らの涙で他を支配できるということでもあります。そして女王以外に涙を流せる者を、作中では「女王のたまご」と呼んでいます。

 

人の姿で蟻の社会を描くことで、ルーリャたちの生きる世界の歪さが浮き彫りになっていくのが面白いと言いますか、擬人化という手段の強みとも言いますか。それに加え、女王じたいの秘密や、ルーリャとは別の「たまご」の思惑、たまごと使用人の関係性とか、隣国「油売りの国」(アブラムシを擬人化した国です)との関わりとか、様々な要素が耽美な筆致と雰囲気を伴い描かれていて、良質な歴史ファンタジーとなっています。

 

 ダヴィッド・プリュドム『レベティコ -雑草の歌』

 

海外の作品です。BD(バンド・デシネ)ですね。

この作品、訳者の原正人さんが翻訳出版を願うも叶わず、それならばとクラウドファウンディングで出資を募り出版レーベル「サウザンコミックス」を立ち上げ、出版に至ったという経緯を持つ作品です。

 

タイトルにもなっている「レベティコ」とは音楽の一ジャンルでして、自分も詳しくはないのですがギリシャのブルースとも評される音楽です。解説によれば、第一次世界大戦後の動乱期にギリシャに逃れてきたトルコ難民の間で流行っていた音楽をルーツにするとのこと。半ば世の中から見放された移民・難民、スラム街の人々、低所得者層といった人々の声を歌い上げるのが「レベティコ」と考えて良いのかな、と。

舞台となるのは、1936年10月のギリシャアテネ)。独裁者として権力基盤を確固たるものとしつつあった首相、イオニアス・メタクサスがレベティコ奏者の弾圧を強めていた時期です。

奏者であり地元の顔役でもあるマルコスが、刑務所での服役を終えて出所。グループを組んでいたスタヴロス、バティス、アルテミス、犬っころ(本名は作中で出てこない)らと集まり、水タバコを吸いながら喋ったり、酒場での乱痴気騒ぎに巻き込まれつつ演奏したり、ハシシ窟で演奏した後に憲兵から逃げ回ったり...と、マルコスが出所した昼下がりから翌日朝までの1日が描かれます。

 

やくざ者・ならず者といった面もあるレベティコ奏者たちの刹那的な生き方や、弾圧を受ける彼らの遣り場のない感情・閉塞感、繊細でありつつも豪放磊落といった彼らの姿が、レベティコのリズムに合わせるかのように、じっくりと描かれていきます。

演奏の場面とか、水タバコを廻し飲みする際の煙の描写とか、ハシシ窟の薄暗さとか、夜明け直前の港の様子とか、どれもが実に良い色合いなんですよね。1ページ1ページを、丁寧にゆっくりと読み進めていきたい作品だと思います。

 

因みに登場人物の何人かには、実在のモデルがいます。

YouTubeに上がっているレベティコも貼り付けておきます。

 


"Θεέ μου Μεγαλοδύναμε" τραγουδι: Γιώργος Μουσταΐρας

 

恐怖と奇想 現代マンガ選集 (ちくま文庫)

恐怖と奇想 現代マンガ選集 (ちくま文庫)

  • 発売日: 2020/11/12
  • メディア: 文庫
 

 責任編集:中条省平『現代マンガ選集』

 

筑摩書房創業80周年記念として編纂された、全8巻のマンガアンソロジーです。

筑摩書房のサイトによれば「本選集は、1960年代以降半世紀にわたる日本の『現代マンガ』の流れを新たに『発見』する試み」とのこと。それぞれ1冊ごとにテーマを据え、それを体現するような作品を収録しています。

責任編集を務める中条省平さんは本業はフランス文学者ですが、映画やマンガにも造詣が深く、それらの文章を多数書いておられます。個人的な印象も含まれますが、1968年前後をサブカルチャーにとって最も重要な時期(表現に大きな変革を齎した時期)と捉えているようで、それは間違っていないと思いますが、セレクションもそれが大きく反映されたものとなっています。

ただ、それぞれの巻を別の方が編集していることもあり、編者の特色も色濃く出た、それ故にバラエティに富んだ内容となっていて、未読だった作品も次々と出てきます。マンガの豊穣さというか奥深さというか、そういったものを強く感じられるアンソロジーかと。とりわけ、マンガ家でもある川勝徳重さんが編集した【恐怖と奇想】は、セレクションが非常に尖っていて凄いですね。

 

 

さて、長くなったのでこのあたりにて。

今年はもう1つくらいは更新したいところですが、いろいろやらねばならぬことも多く、果たしてどうなるかといったところです。

*1:和山やま『女の園の星』1巻91ページ。

*2:同書105ページ。

*3:同書129ページ。

*4:同書159〜160ページ。

amazon にログインできなくなった

一昨日あたりから、ちょっとしたことが原因で amazon を利用できなくなっています ٩( 'ω' )و

 

ここ最近、PCの挙動が重くなりがちでして、少しは軽減するかなと、履歴の消去をしたのですよ。それで消去すると、SNSとか諸々の再ログインが必要になる訳で、それじたいは特に問題なくやっていたのですが、

 

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最近は部屋のスペースの都合上、可能な限り kindle で買うようにしています。そして何冊か欲しいマンガがあったので買おうかと amazon のページに行った訳ですが、そういえばこちらもログインし直さないといかんな、クレジットカードの更新もあったからそれもついでに...と。

 

 

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まずはこんなページになる訳です。メールアドレスを入力。

 

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次はこんな画面になりますね。パスワードもつつがなく入力。

すると、

 

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こんな画面が出てくる。2段階認証というやつですね。

プッシュ通知かパスコード送信か、どちらかを選んで続行すれば、携帯電話に選んだほうのアクションがくる。パスコードを選択すれば、携帯にコードが送られてくるので、次の場面でそれを入力すれば無事ログインできるという訳です。

 

それで続行して、自分の携帯にパスコードが送られてくるのを待っていたのですが、

待てど暮らせど来る様子がない ٩( 'ω' )و

何度送信しても届かないのですね。プッシュ通知にしてみても、何ら反応がない。

 

はてこれはどういうことか、もしかして以前使っていた携帯(ずっと iPhone の機種変更を続けているので番号は同じ)に送られているのか、何にせよ現在使っている携帯にはパスコードが届く気配はないしプッシュ通知も来ない。

 

パスコードが来ない以上、2段階認証を抜けることはできない訳で、さてどうしたものかとヘルプをいろいろ見ていたら、認証をリセットすることは可能らしい。ということでそのページに行ってみると...

 

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ログインをしてくれと。٩( 'ω' )و

無限ループって怖いですね。

 

止むを得ない、カスタマーサポートに電話するか...とフリーダイヤルに掛けてみると、現在コロナウィルスの影響もあり、電話でのサポートを休止しているという音声が響き渡る。ウェブサイトでヘルプに従って対応すれば解決できるケースが多いですよ、といった旨のアドバイスも付いてきます。

あと、メールでの問い合わせも可能です、との説明があったのでリンク先に飛んでみたのですが、その際は

 

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ログインをしてくれと。٩( 'ω' )و

無限ループって怖いですね。

 

 

という経緯で、現在 amazon が使えず、kindle の買物もできない状況です。

twitter で軽くぼやいたところ、DMM.com とか別のところに乗り換えては...!というフラン☆Skinのフランさん(@furan_skin)からアドバイスを受けたりもしたのですが、どうもそれまでずっと kindle で買っていて、途中から別のところで買い始めるのは気分的に落ち着かなく、どうしたもんかと思っているところです。

電話でのカスタマーサポートが再開するまでじっと我慢するしかないのでしょうか。

 

まぁ、現状としては未読の積み kindle 書籍が結構ありますので読むものにはさほど困ってはいないのと、それ以前に仕事方面で勉強しなければいけなかったりと、amazon なしでも当面は大丈夫ではあったりしますが、やはり期待の新刊がすぐに買えないのは落ち着かないですね。

おかげで、『鬼滅の刃』と『SPY×FAMILY』の新刊がまだ読めていないです。( ´Д`)

 

 

コロナウィルスの収束と、カスタマーサポートの再開を期待しつつ、本日はこのあたりにて。

 

 

鬼滅の刃 20 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 20 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 
SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)

SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

 

 

 

『ゆびさきと恋々』の文字:「聞こえない声」を表現する技術について

仕事関連でやることが増えるいっぽうで、職種の都合上新型コロナウイルスの影響を大なり小なり受けることは避けられず、何とも難儀している状況です。足らぬ足らぬは工夫が足らぬ、危機感も足らぬと言われている感じ、と言いますか。( ;´ω`)

 

まぁ、そんなささくれだった状況で、元旦以降更新も放置してしまっていた訳ですが、マンガはそれなりに読み続けている訳でして、たまには何か書いてみようかな、と考えてみた次第です。

という訳で、最近読んで面白いなと感じた、森下Suuさんの新作『ゆびさきと恋々』の文字表現について書き連ねてみます。

 

(まぁ実を言うと、これを書き始めてからちょっと調べてみたら、連載記念インタビューで既にある程度言及されていましたので、そちらを読んだようが良いかもしれんです。٩( 'ω' )و)

 

森下Suuさんというと、これ以上ないというくらいに「純愛」を凝縮させたような『日々蝶々』、恋愛要素を縦軸にしつつ壊れてしまった家族関係の再生という重い題材を描いた『ショートケーキケーキ』等を描いてきた訳ですが、それまでの掲載誌「マーガレット」から「デザート」に移籍しての連載となるのが、『ゆびさきと恋々』です。

 

 

冒頭部分だけ、軽く内容を。

物語は、ヒロイン・雪のモノローグと、電車に乗っている場面から始まります。お気に入りの服を購入し、大学生活を満喫している様子が描かれるのですが、車内で外国人に道を尋ねられます。答えることができず慌てる雪。

そこに、英語でその外国人に話し掛け、対応を変わってくれた人物が。見ると、雪の友達・りんちゃんが所属しているサークルの男性。そして対応を終えたその男性に対し、

 

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(森下Suu『ゆびさきと恋々』1巻12〜13ページ。)

 

髪を掻き上げて両耳に掛け、補聴器を付けていることを見せつつ、手話を用いて対応してくれた礼をします。このページで、雪が聴覚障害を持っている、ということが示される訳です。

見開き2ページを用いた非常に印象的なシーンなのですが、その前まで(本編7〜11ページ)の描写も巧みで、モノローグを使っての心理描写・外国人との対応時における台詞・ジェスチャーの選択によって、聴覚障害であることが読み取れないような構成になっています(純粋に外国語が判らないように見て取れるようになっている)。

それ故に、ページをめくった際の見開きの印象が際立つ。

 

 

その後、友達のりんちゃんに確認したところ、その男性の名前は逸臣、頻繁に海外に行ってはバックパッカーをしている人物だということが判ります。そして逸臣がアルバイトをしているカフェバー(彼の従兄弟が店長をしていて、りんちゃんはその店長が気になっている)に行ってことで、雪と逸臣の関係が少しずつ深まっていく訳ですが...

 

 

と、概略はこんな感じです。そこに雪の幼馴染み(雪に片思い中と思われる)の桜志も加わり...という具合。

そしてこの作品、雪の「耳が聞こえない」という設定を、フキダシ内の文字で実に巧く表現しているのです。幾つか例を挙げてみます。

 

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(同書30ページ。)

 

逸臣がアルバイトをしているカフェバーに行った雪とりんちゃんが、筆談を交えつつ会話をしている場面になります。ショートカットの女性がりんちゃん。そして上の画像の2〜4コマ目のフキダシがりんちゃんの台詞になるのですが、3・4コマ目の台詞、文字の色が薄くなっているのが判るかと思います。

雪は聴覚障害を持っていますが、唇の動きを読み取って会話を理解することができます。実際には聞こえていない音を「見ている」と言い換えることもできるかと思います。そして「雪が読み取った(実際に聞こえてはいない)声」ということを、文字を薄くすることで表現している訳です。

そして3コマ目の台詞ですね。「逸臣さんてとりいんかむなんだよ」と意味が判然としない台詞を発し、しかも「り」の文字が横に倒れています。その次のコマで筆談で説明することで、「とりいんかむ」ではなく「トリリンガル」と言っていたことが判る。

 

声が聞こえる場合でも、早口であったり滑舌が悪かったりで、全部は聞き取れないケースって往々にして存在すると思う訳で、それを前後の文脈で内容を判断したり、ということもあるかと思うのですが、それに類する状況なのかもしれないです。上記リンク先インタビューによると、同じ母音が続くと唇を読み取りづらいという話もあります。

そういう「聴き取りづらさ」を、単語を曖昧にするだけではなく、文字を薄くすることや文字そのものを横に倒すことで表現しているのは面白いな、と感じる次第です。

 

 

そして更に付け加えると、薄くなっていないフキダシ内文字は、雪には聞こえていません(唇の動きが読み取れない、見えていない)。

言い換えれば、薄くなっている文字が雪視点の世界だということです。

つまり、上のコマでいうと、2コマ目の「逸臣さん 私ビールで」という台詞は、雪は認識していません。付け加えると、「色の薄い文字」とそうではない文字、それに伴うキャラクターの行動・リアクションに関しても、実に繊細に描写しているのです。

 

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(画像左:同書66ページ、画像右:同書68ページ。)

大学キャンバス内で、雪とりんちゃんが、離れた場所にいる逸臣について会話している場面になります。りんちゃんのフキダシ内の台詞が黒くなっているときは、雪に背を向けていたり、雪が逸臣に視線を向けているというのが見て取れると思います。つまりその際、雪の視点はりんちゃんの唇には向けられていない。逆に雪とりんちゃんが向き合って会話しているときは、フキダシ内の文字が薄くなっています。

 

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(同書27ページ。)

 

雪とりんちゃんで逸臣がアルバイトをしているカフェバーに来たときの一場面です。奥にいた店長(りんちゃんが気になっている人物でもある)が出てきて、りんちゃんは明らかに狼狽且つ緊張している訳ですが、メニューに集中していて、声が聞こえない雪は、当然店長が話しかけていることも、それ以前に近付いていることにも気付いていません(それ故に台詞は黒文字です)。店長の台詞に対して、逸臣とりんちゃんは画像の右側に視線を向けていますが、雪は向けていないですよね。

 

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(同書147ページ。)

 

逸臣と店長(京)のやりとりですが、逸臣の台詞が薄い色で、店長の台詞は黒文字になっています。つまりこれは、雪の視線が逸臣に向かっている。逆に店長は雪の視線から外れていて、店長の唇の動きを捉えていないということになります。

 

 

と、他にもいろいろありますがこんな感じです。

雪のモノローグを除いた黒文字を意図的に避けて読むと、雪がどのように世界を捉えているのかが朧げに見えてくるかもしれないですね。

まだ物語は動き始めたばかりですが、非常に続きが気になっています。まだ1巻だけですし、第1話は無料試し読みもできますので、気になった方は是非。5月に2巻も出るようなので、そちらも楽しみです。

といったところで、本日はこのあたりにて。

 

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

遂にというか、もう2020年ですか。時間が過ぎるのが早く感じるのは、やはり年をとったということでしょうか。٩( 'ω' )و

 

昨年は、普段どおりといえば普段どおりですが、やはり仕事に追われているような日が多く、ブログの更新も滞りがちで鳴かず飛ばず感が強かったのですが、12月に更新した「初カキコ...ども...」の検証記事が多くの方にご覧戴けたようで、滑り込みで面目を保ったという印象です(元々面目など存在するのか、という疑問はさておいて)。

 

 

これに付随して、その数ヶ月前に書いた記事も若干注目を集めたりということがあったりも。

因みに「初カキコ...ども...」の調査は、今年も少しずつ進めたいな、と考えています。

 

 

それでは、今年の抱負、というほど大袈裟なものではありませんが、こんな感じにしていきたいなという行動指針みたいなものを幾つか書いておこうかと。

 

 

kindle を抑える

いきなり後ろ向きっぽい感じですが、まぁ何といいますか、ここ2〜3年くらいで物理書籍から電子書籍への移行を進めている訳ですが(主に空間的な限界が理由)、やはり気軽にワンクリックで買ってしまう故か、かなり出費が嵩んでいるのですね。( ;´Д`)

現状として、『ピーナッツ全集』を購入し続けているのに加え、今年は『つげ義春大全』も出ますので、なるべく抑えていかないとな、とは思っています。kindle のセールでまとめ買いしたものが、まだまだ大量にありますし。٩( 'ω' )و

 

②ゲームを強める

電子書籍にしろ物理書籍にしろ、買うことは癖に近いものになっていますので、それに変わる何か別のことが必要だな、と。

ということで、

 

 
 
 
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ゲームを強めようかな、と思い、先月自分へのクリスマスプレゼントとして NINTENDO SWITCH を購入しました。٩( 'ω' )و

1つのゲームで数ヶ月遊び尽くせば、そのぶん本への出費も抑えられるのでは、と。

しばらくはゼルダ、そのあとはドラクエとリングフィットとか、課金なしでFGOとかも候補です。課金はなしです(重要)。

 

③旅行にいく

3年前あたりから、少しずつ資金を貯めて、2泊3日くらいで旅行にいくようにしています。一昨年は鳥取水木しげるロード、昨年は京都と『ちはやふる』の聖地あわら市に赴いてみたり。

今年は、『この世界の片隅に』或いは『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の舞台、広島・呉に行ってみたいな、とか考えています。最初のクラウドファウンディング、並びに応援チームのクラウドファウンディング双方に参加している程度には思い入れのある作品ですので。

昨年末に「さらにいくつもの」のほうを鑑賞しましたが、奇蹟といって差し支えない作品です。殆ど新作と言って差し支えないくらい、物語の印象・意味が変化していました。

 

 

④ブログの更新も時折は

まぁ、これも毎年言っているような気はしますが。٩( 'ω' )و

 

 

といったあたりでしょうか。

今年も宜しくお願い致します。

「初カキコ...ども...」の元ネタは存在するのか、実際に調べてみた②

先日、2chの有名な書き込み「初カキコ...ども...」の元ネタはほんとうに存在するのか、それを軽く調べた記事をアップしたところ、予想以上に大きな反響を戴きました。

 

 

「無駄だと思う」「徒労に終わりそう」みたいなコメントも見受けられたものの、仮に元ツイートが捏造・デマの類だったとしても調査することでその事実が明らかになりますし、それ以前に調査することじたいが案外愉しかったりしますので、何かピントの外れたこと言っているな、というのが率直な感想です。٩( 'ω' )و

 

全体的には好意的なご意見が多かった気がしますので、ありがたい限りです。また、追加調査に期待している旨のコメントも複数見受けられました。なので、

 

 
 
 
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ちょっとだけ時間がありそうだったので、また行ってきました。٩( 'ω' )و

 

前回は「りぼん」を調べましたが、今回は「なかよし」を調べてみることに。

調査年代は1985〜1987年。時間の都合上(少し寝坊しました)、1985年1月号〜1987年3月号あたりまでです。

バックナンバーを読んでいると、連載作品をついつい読んでしまったり、「なかよしまんがスクール」の入選者に武内直子さん*1海野つなみさん*2猫部ねこさん*3の名前を見付けたり、いいとも青年隊を卒業して間もない頃の野々村真インタビューとかが収録されていたりと、なかなか面白いですね。

 

そして調査結果ですが、

やはりというか何というか、該当する作品は見当たりません。

 

 

ただ、ちょっとだけ気になる作品はありました。

1986年の「なかよし増刊 松本洋子特集号」に収録された読切、矢野イサク『ようこそ、吸血鬼組へ』です。

 

概略としては、父親の仕事の都合で数ヶ月ごとに転校を繰り返している少女の、転校した先での3ヶ月間の思い出を綴ったような内容です。

主役はその少女であり、ヤンキーではない(それ以前にヤンキーは出てこない)のですが、転校してきた主役の自己紹介から始まるというシチュエーションは共通していました。あと、冒頭の欄外ハシラ部分(ページいちばん右端か左端の、コマ外側部分)に書き込まれるアオリ文が、こんな感じです。

 

★あ〜あ、転校生やってるのもラクじゃないわね。こんどのクラスっていうのが...。

(「なかよし増刊 松本洋子特集号」446ページ。)

 

これ、例の書き込み後半部分、「あ〜あ、義務教育の辛いとこね、これ」とちょっと雰囲気が似ているかな、という気が。

まぁ、これは偶然に過ぎない可能性も大いにあるのですがね。

ただ、この年代の様々な少女マンガの断片的な記憶がキメラの如く混ぜ合わさり、あの書き込みに繋がっている、という可能性もゼロではないのかな、と思ったりもします。

 

 

まぁ、まだ調べられていない雑誌は山ほどありますので、折に触れて進めていければと思います。(さすがに今年はもう難しいかもしれませんが...)。

といったところで、本日はこのあたりにて。

 

 

*1:言わずと知れた、『美少女戦士セーラームーン』の作者さんであり、冨樫義博さんの奥様でもあります。

*2:ドラマにもなった『逃げるは恥だが役に立つ』の作者さんです。複数回入選しており、「なかよしまんがスクール」の常連、といった趣がありました。

*3:きんぎょ注意報!』の作者さんですね。

「初カキコ...ども...」の元ネタは存在するのか、実際に調べてみた①

先日(3日)、話題になったツイートがありました。

 

 

10年前の12月3日に、2ch(今だと5chですか)に投下された「初カキコ...ども...」という文言から始まる書き込み。強烈なインパクトを持つ文体と身悶えしたくなる内容故に、伝説的書き込みのひとつとして現在に伝わっています。

 

そして一昨日(つまり初カキコからちょうど10年後)、その書き込みをした(と自称する)人物が twitter で連続ツイートを行い、その「初カキコ...ども...」から始まる一連の書き込みは、今から30年くらい前の「りぼん」に掲載された読切作品のパロディなのだ、と語った訳です。

 

 

当該アカウントは既に削除されたようなのですが、主張するところによると

 

  1. 星の瞳のシルエット』連載開始間もない時期の「りぼん」に掲載された読切
  2. 「りぼん」増刊号かもしれない
  3. ヤンキー系の転入生が自己紹介をする台詞のパロディである
  4. 書き込みが切れ切れなのはフキダシに準拠したため

 

とのこと。

しかしタイトル等は憶えておらず、それ以上の詳細は判らない、という状態のままアカウント削除という流れになったため、正直なところ真偽不明です。しかし気になる情報でもある。

 

 

なので、

 

 
 
 
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ちょうど休みだったので、国会図書館に行ってきました。٩( 'ω' )و

 

取り敢えずは上記主張に基づき調査開始。

星の瞳のシルエット』の連載が開始されたのは、1985年12月号です。連載開始間もない時期とのツイートだったので、1986年を起点として前後1年くらいをまず調べてみることに。

 

1985〜1987年の「りぼん」本誌ならびに増刊号である「りぼんオリジナル」をひととおり流し読みしてみました。

その結果ですが...

該当するような作品はこの期間内には見当たらないです。

 

 

とは言え、流し読みだったので単純に見逃していた可能性は否定できませんし、実を言うと「りぼんオリジナル」1987年1・3月号は読めていません(他の方が読んでいた模様)。( ´ω`;)

ただ、この時期の「りぼん」、ヤンキーは思った以上に出てこないですね。

 

強いて言えば、「りぼんオリジナル」1986年春の号に掲載された読切、きたうら克巳『ベイビーおてやわらかに』(だったと思う...違っていたら申し訳ないです)は冒頭でヤンキーの転校生が自己紹介をするところから始まり、若干雰囲気が似ているようにも感じましたが、台詞の共通点は見受けられず、それ以前にモノローグを使っていました(フキダシ未使用)。

 

 

とは言え、人の記憶っていうのは(自分を含め)思っている以上にあやふやなもので、勘違いや間違った情報がそのまま記憶として定着してしまったりもする。

従って、1985〜1987年の「りぼん」本誌と増刊だけで結論付けるのはあまりにも早計に過ぎる。もっと調査範囲を広げつつ精査しないと、真偽のほどは確定しないと思います。具体的には、「マーガレット」や「別冊マーガレット」、「なかよし」「るんるん」等も対象に、調査年代も10年分くらいにして...といった感じでしょうか。

 

なので、折を見て追加調査はしてみたいな、と考えています(なのでタイトルに①を付けています)。

しばらくの間、仕事で忙しくなりそうではありますが...。٩( 'ω' )و

 

 

簡単ではありますが、本日はこのあたりにて。

 

 

【12/12追記】ちょっとだけ追加調査しました。

m-kikuchi.hatenablog.com

身元不詳の男性が、スクール水着を着用したまま彼岸に向かうということ:同人誌『知られざる行旅死亡人の世界』

 本籍・住所・氏名不詳、年齢30〜40歳位、男性、身長157cm位、小太り、着衣黒色女性用ワンピース、緑色女性用スクール水着茶色のタイツ、遺留金品、金色ネックレス、金色ブレスレット

 上記の者は、平成18年7月23日、大阪市西淀川区••••••○○株式会社○○製作所南側新淀川右岸河川敷にて発見されました。死亡は平成18年7月20日頃、場所不明。死因は溺死。遺体は検視のうえ北斎場にて火葬に付しました。心当たりの方は当区保健福祉センター支援運営課まで申し出てください。

平成18年9月4日

大阪市 西淀川区長 澤田 宣範
(官報号外第201号)

 (コウリョカイ『知られざる行旅死亡人の世界 総集編1』第3版6ページより転載。強調箇所も同書に準拠)

 

この男性は、最期に何を思ったのだろうか。

スクール水着を着て、タイツを履き、恐らくはその上からワンピースを纏い、ネックレスとブレスレットで身を飾り付け、川に身を沈めたときに。

 

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脳殺♡漫画ローレンスナイト 簡易レポ

8月17日に阿佐ヶ谷LOFTで開催された「脳殺♡漫画ローレンスナイト」に行ってきました。

 

f:id:m-kikuchi:20190817175654j:plain

 

劇画狼さん(@gekigavvolf)がご自身のブログ「なめくじ長屋奇考録」で恐らく最も多く取り上げているのが「漫画ローレンス」で、その編集長とトークイベントをするというのであれば、期待せざるを得ない訳で。

幸いにも休みだったので、いちファンとして向かったという次第です。

 

 

せっかくなので、レポっぽいものを書いてみようと思います。

殴り書きに近いメモを元にしているため、基本的には箇条書きに近くなっています。また、細部の違いとかがあるかもしれませんがご容赦戴ければと。

 

 

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『天気の子』並びに新海誠監督作品に関しての覚書

新海誠監督の最新作『天気の子』、個人的な印象では、控えめに言って最高でした。

 

鑑賞後、思わず舞台探訪みたいなこともしてしまいました。

 

 
 
 
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1度目を観た時点での感覚としては、「嘗て『セカイ系』と呼ばれていたものを、15年以上磨き抜き研ぎ澄ませた結果、それを超える何か別のものになっていた」というものですが、正直なところ巧く言語化できていない状態です。

なので、思考を整理するために、『天気の子』とその他新海誠監督作品に関して、思いつくままに書き連ねていきます。

 

 

半ば自分用メモなので断片的な内容になりますが、ある程度内容には触れるので未見の方はご注意ください。

 

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