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周防久志の物語:『ちはやふる』24巻における真の主役は周防名人である

先日、『ちはやふる』最新24巻が発売された。


ちはやふる(24) (BE LOVE KC)

ちはやふる(24) (BE LOVE KC)


この巻で描かれるのは競技かるたの最高峰、名人位・クイーン位決定戦。
現在4連覇中、5連覇と共に引退を宣言している名人・周防久志に挑戦するのは、この作品のヒロインである綾瀬千早の(かるたでの)恩師・原田先生。
千早と同級生で、史上最年少のクイーン・若宮詩暢に挑戦するのは、嘗て4連覇した元クイーンであり、現在は2児の母(そして既に3人目を授かっている)・猪熊遥。


24巻においては、この2組の試合が緊迫感とスピード感を湛えて描き出されると共に、それぞれの人物(そして周囲の人たち)の心理的背景や、かるたに懸ける思いが丹念に描写されていく。
最も紙幅が割かれているのは若宮詩暢である。祖母との関わりや競技かるたとの関わり、そして「かるた」そのものとの繋がり。一度精神的に沈み、そこから再び這い上がってくる一連の流れは、この単行本の帯に書かれた「クイーン、覚醒。」という惹句に相応しいものだと言える。


だがしかし、それでも言わねばならない。
この巻の主役は若宮詩暢ではなく、周防久志なのだ、と。



以下、かなり詳細に24巻の内容に触れていく為、未読の方は注意を。
文章も収納しておく。

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4月14日

14日に購入したのはこちら。


知的生産の技術 (岩波新書)

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震災画報 (ちくま学芸文庫)

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そうざい料理帖 巻一 (平凡社ライブラリー)

そうざい料理帖 巻一 (平凡社ライブラリー)

そうざい料理帖 二 (平凡社ライブラリー)

そうざい料理帖 二 (平凡社ライブラリー)


以上7冊。
乱と灰色の世界』『ストラヴァガンツァ』の2冊に関しては、何日か前に早売りで買っていたような気もします。久し振りに、活字の本が多めになりました。
『ストラヴァガンツァ』は、比較的軽装ながらフルフェイス型の兜で顔を守っているビビアンの姿とか、セポイヤ族(巨人の一族)の王女・オラヴィエ(並びに王の側近のミルッカ)とか、何と言いますかフェティシズム溢れる描写が良いですね。戦闘の描写もしっかりと描かれていると思います。
『知的生産の技術』は言わずとしれた大ロングセラー。さすがに初版刊行から45年経つので通用しなくなっている箇所も少なからずありましょうが、方法論みたいなのは今なお有効と思われるものも多い。仕事にしろこういった趣味の分野にしろ、どうにか応用できないもんかなぁと考えたりします。