マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

マンガに出てきた「巨大な数字」

何もマンガに限らず、ニュース等でも「巨大な数字」は見掛けます。
「年俸○○億円」とか「負債額○○○億円」とか。
今回は、これまでに読んだマンガで印象に残っている「巨大な数字」を挙げてみようかと思います。


まずはこちら。

14歳 (1) (小学館文庫)

14歳 (1) (小学館文庫)


楳図かずお先生の『14歳』です。
遺伝子工学の発達で偶然、誰にも望まれずに誕生した、ニワトリの頭部と驚異的な知能を持つチキン・ジョージ。
物語は彼を軸として、ありとあらゆるグロテスクな終末的未来図が描き出されます。
物語の序盤、チキン・ジョージは「不老不死の理論をときあかした」と言い放ち、それを大富豪のローズ氏に買ってもらおうとします。その際に提示した金額が、



(文庫版3巻321ページ。)


九千兆ドルです。全世界の予算総額2年分にあたる額とのこと。
楳図先生が兆より上の単位を知らなかったのではないかとか、そのような邪推をしてはいけません。


続けてはこちら。


新井英樹さんの傑作『The World Is Mine』です。*1
トシ・モンの二人組による無差別テロ活動と北海道の山中に突如出現した謎の怪物「ヒグマドン」による破壊行為が同時進行で語られ、それらがメディア等の影響で日本や世界中を巻き込んだ騒乱になっていく様子が描かれていきます。


そして物語の終盤でヒグマドンは捕獲されるのですが、研究の為にアメリカに移送される途中、突如巨大化を始めます。
その際に説明されたヒグマドンの推定体重が、



(YS版14巻124ページ。)


10京トンです。「兆」より上の単位はあまり馴染みがない為に、このページの横には「京・・・兆の一万倍」という註釈が付けられています。


そしてこちら。

ムダヅモ無き改革 (近代麻雀コミックス)

ムダヅモ無き改革 (近代麻雀コミックス)


大変話題になっていますね。大和田秀樹さんの『ムダヅモ無き改革』です。
内閣総理大臣・小泉ジュンイチローが各国首脳と麻雀対決で外交をするマンガです。非常にテンションの高いギャグマンガなので、麻雀に疎い(僕のような)人間でも楽しめる作品になっています。
以下、ある程度ネタバレが入るのでご注意ください。


第7話で小泉ジュンイチローは、ロシア大統領ウラジミール・プーチンと麻雀対決をします。
その際に小泉ジュンイチローが提示したのが青天井ルールです。点数が上がり過ぎることを防ぐために設けているリミッターを外して行う勝負です。


そしてその対決による点数が・・・



(189ページの筈。ページ数が打っていないので。)


九〇八溝六五一九穣五〇二四𥝱三五九四垓八三四九京九二八三兆六八五七億六一三五万一七〇〇点。最早何が何だか判りません。(´ω`)
「垓」以上の単位とか、小学生の頃にジャポニカ学習帳の裏にあった「数の単位」についてのコラムで読んで以来です。
とにもかくにも、数字だけで圧倒されます。


因みに「溝」の上にも更に単位があります。
「澗」「正」「載」「極」「恒河沙」「阿僧祇」「那由他」「不可思議」「無量大数」と続きます。wikipedia にも書かれていますよ。*2仏教用語なんですかね。更に大きい単位もどうやら存在するようです。


那由他」は確か、佐々木淳子さんが同名の作品を描いていましたね。
他にはどんな作品で、こういう巨大な単位が使われていたかな。長谷川裕一さんの『マップス』にあったかな?

*1:最近売っているのはエンターブレインから出ている『真説』のほうですが、表紙の絵柄が好みなのでヤングサンデー版を貼り付けました。あと、こちらのほうしか持っていないのです。

*2:「単位一覧」で調べてみてください。