マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

面白いマンガがあったらぜひ教えてほしい、そうで

最近はじっくりとネットを散策する時間もあまりないのですが、はてなブックマークを見ていたところ、気になるエントリーがありました。


些か極端なまとめ方をすると、「最近自分はマンガを殆ど読まなくなった、それはマンガがつまらなくなったからだ、そしてそれはマンガという文化じたいが衰退しているということだ、それは電車内でマンガを読む人が少なくなったことからも明白だ、そのような衰退したものを未だ読み続けている人間の面白さのセンスを疑わざるを得ない」といったところでしょうか。


リンク先のブログは時折拝見しているのですが、今回のエントリーは一マンガ好きとしては少々看過できない内容だったので、柄にもなく*1エントリーを拝読して感じたことを書き連ねてみようかと思います。・・・とは言っても、僕がこれから書くことは既に他のブロガーさんたちも触れていることばかりですけどね。



【個人的な事情とマンガ衰退論が同列に論じられている、気がする】

そういうぼくが今ではほとんどマンガを読まなくなったのだけれど、だからと言ってテレビを見ているわけでも音楽を聞いているわけでも映画を見ているわけでもゲームをしているわけでもない。何をしているかというと仕事をしているか人と話しているかネットを見ているかブログを書いているかだ。この4つにほぼ絞られる。あと時々本を読んだり考え事をしている時もあるけど、それは空いた時間とか寝る前にしていることが多い。

だからどうというわけではないのだが、マンガに関してはかつてはあれほど面白いと思ったのに、読まなくなったのはやはり面白くなくなったからだと思っている。もちろん急に読むのをやめたわけではない。それは長い歳月をかけて徐々に読まなくなったのだ。

つまりマンガを読まなくなったのは他にやることが増えたから、必然的にマンガに割く時間は減る訳です。そこから「マンガが面白くなくなったから読まなくなったのだ」という結論に行くのは少々唐突過ぎる印象がありますね。
もっとも「本当にマンガが面白いのなら、自分は人とも話さずネットも見ずブログも書かずにマンガを読んでいる筈だ」ということなのかもしれませんが、ブログ主さんは「だいたいにおいて面白がり過ぎるくらい」の性格らしいので、ちょっとそれも無いように思います。


ブログ主さんは実のところ、ほぼ全てのものに対してフラットな価値観なのではないかなぁ。そして自分がどれだけ時間を割いているかが価値判断基準。
ルイ・ヴィトンドラッカーも、そしてマンガも「面白いもののひとつ」。ヒマだった時期にマンガを大量に読んでいて接している時間が長かったから、「自分がこんなにも読んでいるのだから黄金期」と錯覚してしまったのではないかと。あくまで憶測ですけどね。



【論拠がよく判らない】

そもそもマンガというメディアを評するのに知っている量というのはある程度以上は意味がないものである。情報は多ければ良いというものではなく、一番大切なのはその質やバランスだからだ。その意味で、電車の中の読んでる人数からマンガの凋落をはかるというのはそう的はずれではない。


漫画は1日3〜4時間の nadegata さんが送った質問に対する答えなのですが、このくだりが頭の悪いおっちゃんにはどうにも理解できんのです。
マンガを評する際に知識量はあまり重要ではなく、電車の中でマンガを読んでいる人の量のほうが重要ということかな?TVの視聴率とか、ジャンプのアンケート至上主義みたいな感じかな?


「質やバランス」というのが何を指しているのかもいまいち不明瞭に思う訳でして。
「電車の中で乗客は何をやっているか、その割合はそれぞれどのくらいか」ということでしょうか?
だいたい何故「電車の中」が重要になるのでしょう?家でじっくり読みたい人もいるのではないか?単行本派の人もいるのではないか?(自分がこれらに該当する訳なのですが。)
私見では最近は多くの雑誌に面白い作品が拡散している傾向がありますし*2、ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオンと各種中綴じ雑誌(主に週刊〜隔週雑誌)以外は電車内で読むには適していない(厚い・重い・大きいので持ち歩きには不向き)という点も考慮されていない気がします。


あと、電車の乗客がその時間に何を求めているのかも重要ではないかな、と。
単に時間を潰せるのなら何でもいいという人はどのくらいいるのか。そういう人は何で時間を潰しているのか。好きで好きで堪らないことは電車の中で行うものなのか。
それ以前に、電車の中の風景で文化云々を語ることはできるのかな、という気もします。・・・リンク先ブログ主さんは自信を持って語っておられるようですがね。



【そして面白いマンガを教えて欲しいそうですが】


マンガの醍醐味のひとつに、偶然或いは何かのきっかけに面白い作品を見つけることがあると思うのですよね。
リンク先でも『へうげもの』や『舞姫 テレプシコーラ』が面白いと書いてありますが、それにしてもたまたま「ダ・ヴィンチ」を読んでいたら『テレプシコーラ』が連載していて面白かった、そして「ダ・ヴィンチ」のマンガ特集とかで紹介していた『へうげもの』を試しに読んでみたら面白かった、みたいな感じだと思う訳ですよ。*3


なので教えるのは控えます。(^ω^)


まぁどうしてもというなら、僕のブログでは今年の始めから[購入日記]というのを書いていますから、それを全部読めばいいのではないかと。あまり感想らしい感想は書いていないですが、自分が買ったものは基本的に面白いと思っていますので。



何ともまとまりのない文章になってしまいましたが、このあたりにて。

*1:モットー水木しげるセンセイの名台詞「けんかはよせ 腹がへるぞ」です。

*2:当然雑誌として面白いのもありますけどね。「アフタヌーン」「ヤングキングアワーズ」「サンデーGX」とか。

*3:あくまで予想です。