今年のマンガを振り返る対談(独りで)・序論
m:発売されましたね、『このマンガがすごい!2013』。読みました?
- 作者: このマンガがすごい!編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/12/10
- メディア: 単行本
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k:まぁ、ざっとは。
m:今回は、『このマンガがすごい!2013』を肴にしつつ、今年個人的に面白かったマンガのことやら、その他諸々を振り返ってみようかと思います。本日はよろしくお願いします。
k:よろしく。ところで、お前さんの「m」は何の略?
m:id:m-kikuchi の m になりますね。
k:じゃあ俺の「k」は?
m:id:m-kikuchi の k ですね。言うまでもなく、全部自分で書いています。
k:同一人物か。寂しい奴だな。
m:オトコでも読める少女マンガ管理人のいづきさんは「ITAN」の対談に参加されたりもしていますが、自分は特にそういったことはないので致し方ないところです。それはそれとして、早速始めましょうか。
k:じゃあ、取っ掛かりとしては『このマンガがすごい!』から。ランキングの話からいく?
m:その前に、選者の話からいってみますか。今回は、書店員枠が強かった印象がありますね。
k:漫棚通信ブログ版管理人の漫棚通信さんも記事で触れていらしたな。
m:書店員枠の上位と、ランキングの上位がかなり被っていましたからね。書店員の方々が twitter とか USTREAM とかで情報発信を本格的にやり始めたのも今年あたりから顕著になったかな、という印象も受けます。他には、個人的に面識がある方々が選者に選ばれている件について・・・。
k:それは浅ましいから止めておいた方がいいと思う。
m:ビッグサクセスには憧れますよね!・・・では気を取り直して、ランキング絡みの話に移りますか。今年のランキング、どう感じました?
k:それなりに順当なのかな、という気はするよ。当然と言うかこういったランキングには付き物というか、批判記事とかもあったようだけどね。・・・そうそう、あの批判記事読んだ?
m:あぁ、あれですか。散々批判して、本当に凄いマンガは市川春子と西村ツチカだ!って誇らしげに語っていたやつですね。市川春子さんと西村ツチカさん、どちらも素晴らしい作品を描かれる作家さんです。ただお二方の作品、すべて選考期間の対象外ですからね。それを挙げるのはちょっとズレているのではないかな、と。尾玉なみえさんについては未読なので何とも。お恥ずかしい限りです。・・・ところで、「それなりに」ということはやはり気になる点が?
k:まぁ、無いと言えば噓になるかな。選考期間の影響もあるだろうけど、その期間内の瞬間最大風速で決まる傾向というのは当然あるよね。長い期間にわたって強い物語を描き続けている作品が、恐らくは「前回ランクインしているし・・・」といった力学で外れてしまった(と思われる)ケースもある。
m:具体的には?
k:まず筆頭に挙げられるのは羽海野チカさんの『3月のライオン』。他にも『弱虫ペダル』とか『GIANT KILLING』とか、あとは『ヒストリエ』とかもそれに当たるように思う。
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2012/12/14
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- 作者: 渡辺航
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m:連載が複数年に及ぶのが当り前でありつつも、ランキングは年に1回決まって行われる。このズレはマンガランキングならではのものですよね。他には何か?
k:あとはやはり、選ばれる作品の掲載誌に偏りというか、そういったものは存在する。「Gファンタジー」とか「ZERO-SUM」とか「シルフ」とか、あとは角川書店や富士見書房の作品とか、女性向・二次創作寄りであったりコミカライズが中心の雑誌に連載されている作品は敬遠される傾向はあると思う。単純に作品数が多過ぎて、そちらまで追いつけていないというのもあるんじゃないかな。俺もそのあたりは疎い。あとは4コマ系か。
m:まぁ、それらを挙げ続けるとキリがなくなりますので、どこかでバッサリと何かを切る必要はあると思う訳で、間口は広く・且つ尖り過ぎずという点では、『このマンガがすごい!』は意味はあると思う次第です。
k:もう少し濃いめの、特定のジャンルに特化したものは、現時点だと評論系同人誌とかで展開されている感じかな。
m:今年のマンガを振り返るとか言っておきながら、未だに殆ど自分の意見言っていない状態ですね。
k:前振りが無駄に長かったからな。
m:管理人の悪癖ですね。という訳で、次回に続きます。
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