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時折マンガの話をします。

ジャンプコミックス巻末の完結作品一覧はいつ消えたのか

ニセコイ』の最新刊を読んだりしていた際、ふと思った訳です。


そういえば、一昔前のジャンプの単行本巻末には、完結した作品の一覧みたいなやつが付いていたな。
必ず最初は本宮ひろ志『赤龍王』だったよな。
「好評発売中」と書いていたけど、一度も書店で見たことないのがけっこうあったよな。*1
ゆでたまご先生の『お〜い!! マンガだよ〜ん』とか宮下あきらさんの『ばくだん』とか、タイトルのインパクトが強くて憶えているけどどんなマンガかまったく知らないな。
坂口いく」って名前、あのページの常連ってイメージあるな。*2


同じと言わずとも、似たようなことを考えたことがある方はいるのではないかと思う次第。そしてそんな完結作品一覧、いつの間にか無くなっていた印象があるのですが、いつ頃なくなったのだろうか。
そんなことを、ふと思った訳です。



まぁ、実例を出せばこういうやつですね。(´ω`) *3
見ての通り、最初は『赤龍王』です。少し左に視線をずらすと、車田正美さんの作品が並んでいます。『男坂』が全3巻となっていたり(30年後に4巻が出ることのほうが異常事態な訳でして)、怪作と名高い『実録!神輪会』の名前が見えていますね。で、その下に先程挙げた『お〜い!! マンガだよ〜ん』の名前があり、更に左、画像のいちばん左下あたりには、惜しくも17話で完結となってしまったゴルフマンガ『隼人18番勝負』の名前が見えたりしています。


この完結作品一覧が掲載されなくなったのはいつ頃なのか。調べてみました。
方法は簡単です。ジョジョの奇妙な冒険』の単行本巻末をひたすら調べていく訳ですね。自分は第4部開始(29巻)からはリアルタイムで初版を買い続けているので、掲載されなくなった巻を見つければ良いということになります。*4


で、結論を書くと『ストーンオーシャン』4巻(通巻67巻)までは一覧が存在しました。



こちらが最後の、つまり『ストーンオーシャン』4巻巻末の、完結作品一覧です。「完結巻好評発売中!!」の惹句がページ真ん中になっています。「インターネットでも集英社のコミックスが購入できます!!」という文言と共にURLが記載されているところに時代の流れを感じると共に、「インターネットでも」という言い方そのものに何というか、時代を感じさせられもしますね。
そして変わるものあれば変わらぬものもありと言いますか、さすがに『お〜い!! マンガだよ〜ん』は別の作品に取って代わられている訳ですが、『赤龍王』は変わらずそこに在り続けています。


では次の巻、『ストーンオーシャン』5巻の巻末を見てみましょう。



見てのとおり、奥付になっています。この巻以降は巻末ページは奥付か、白紙のページになっています。白紙の場合は、その前のページが奥付ですね。
ここで注目したいのは初版の日付です。2001年2月7日初版発行。
そして前の巻の初版発行日は、2000年12月9日です。
この2つの巻の間で、世紀をまたいでいる訳です。『ストーンオーシャン』4巻は20世紀、5巻は21世紀。恐らくはこのあたりを境になくなったのではないかと推測します。


今の自分の手持ちの作品だと『ジョジョ』しか調べる手段がなかったのですが、それ以外だと『ONE PIECE』16〜17巻、『NARUTO』5〜6巻、『テニスの王子様』6〜7巻、『こち亀』122〜123巻あたりで世紀をまたいでいますので、誰か別の方の調査にも期待したいところです。


まぁ、この時期って過去作品の文庫化もかなり盛んに為されていた時期なので、完結巻一覧があまり意味を為さなくなっていたようにも思われますし、ネットでより詳細なデータを知ることも容易になっていたと考えられますので、20世紀の終わりと共に、完結巻一覧は役目を終えたのだろう、と。


そして最後に、何となく『赤龍王』も文庫版出ていたよな、と思って調べてみたところ、一覧がなくなった年の暮れに「本宮ひろ志傑作選」の1巻として文庫化されていました。


赤竜王―本宮ひろ志傑作選 (1) (集英社文庫―コミック版)

赤竜王―本宮ひろ志傑作選 (1) (集英社文庫―コミック版)


まぁ、偶然...なのでしょうか?(´ω`;)
といったところで、本日はこのあたりにて。

*1:地元が田舎だったからかもしれません。

*2:比較的最近の仕事だと、「チャンピオンRED」に連載していた『ちぇんじ123』の原作とかされていますね。

*3:更に年代を遡るとイラストカット付で完結作品が紹介されていた筈ですが、ちょっと現物が手許にないのでご容赦を。作品数が多くなり、こういうリストになったのかもしれませんね。

*4:因みに上の画像は『ジョジョ』1巻で、1992年発行30刷です。このあたりにまとめ読みして、以降はリアルタイムで買っている、という流れです。