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『魔法少女まどか☆マギカ』の結末は、暁美ほむらにとってはハッピーエンドかもしれない

先日遂に最終回が放映された『魔法少女まどか☆マギカ』ですが、さすがに大きな話題をさらった作品だけあり、2ch まとめ系の記事から感想・考察系のブログ記事に至るまで既に膨大な文章が書かれているようです。


そんな状況において今から自分が書いたところで、元より深い考察力とかは持ち合わせてはいませんし、既に誰かが書いているとは思いますので目新しい意見でもないのでしょうが(まったくピントがずれている可能性は充分にあり)、自分なりの考えみたいなものは書き残しておこうかと思います。ネタバレ描写も含みますので読み進める際はご注意を。




やはり気になるのは、最後の最後に描かれたあのシーンです。
あの場面は、傍から見ると実に救いのない、バッドエンドのようにも感じられる。しかしまどかの願い、それが叶えられるまでの経緯とかを踏まえると、タイトルに挙げたように「暁美ほむらにとっては」限りなく満ち足りた結末かもしれないなと感じた次第です。


まどかの願いは「過去・未来すべての魔女を産まれる前に消し去りたい」です。それによって世界そのものが再構成され、魔女が存在しない(代わりに魔獣が存在する)世界になります。魔獣との戦いの果てにソウルジェムが穢れに満ちてしまった魔法少女のもとには概念のみの、神にも近い存在になったまどかが現われ、その穢れを浄化することで魔女に成り果てることなく逝く、というかたちになる訳です。


その再構成された世界においては、まどかは初めから存在しなかったことになっています。再構成された、という記憶を唯一保持し続けたのはほむらのみです。契約して世界を再構成するのを間近で目撃した故か、或いはほむらの能力が関係しているのか、再構成される様子をすべて見届けることになる。


つまり、恐らくは力尽きた魔法少女の許にまどかがやってくることも知っている筈なのです。
そのうえで、再構成された世界において、ほむらは「まどかが作り替えた世界を守るために」(だいたいそういう内容だった筈)魔獣と戦い続けます。それはほむらにとっては、悦びを伴う行為である筈です。そして力尽きた時、最期の瞬間に、まどかはほむらの許へ訪れることになる。確かまどかとほむらが最後に会話する場面で、まどかは「また逢える」的な発言をしていたかと記憶しているのですが(うろ憶えにつきやや自信なし)、それはほむらの最期の瞬間が、まどかには既に判っていたのかもしれませんな。


それはそれとして、まどかの作った世界を守る為に戦い続けたほむらが、最期の瞬間にまどか自身の手によって浄化される。魔法少女として(記憶を残している身としては)独り戦い続けなければならないが、再構成以後のほむらは最期まで希望に満ち溢れていたのではないか。
ほむらにとって、それは最高のハッピーエンドと言えるのではないか。


とか、まぁそんなことを考えてみたり。
以上、オッサンの与太話でした。


余談:そういえば、ED(まどかが走り続けるやつ)で、途中でまどかのリボンが取れるのですが、それも伏線のひとつだったのだなぁと改めて感心。