マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

 

昨年は悲しい出来事もありました。

ただそれ以外にも、『よつばと!』新刊発売に合わせて書いた調査記事が予想以上に反響を得たり、「水木しげる漫画大全集」が遂に全巻刊行を果たしたり、それを記念して初の境港(水木しげるロード)探訪を決行したら台風が直撃したり、といろいろなことがあり、忘れることのできない1年になったな、としみじみ感じます。

 

今年はどんな年になるのかは、まぁ当然判らない訳ですが、いつものようにマンガを読んだりアニメを観たりというのは継続していきます。それ以外で何か目標を幾つか立てておくとすると、

 

  • 部屋の改造を進める(本棚の入れ替えとか家のスペースを広げるための諸々とか)
  • 海外に目を向ける(MARVEL、DC、バンド・デシネ etc を読む比率を増やす。英語の勉強とかも久し振りにやってみたいな、とか)
  • マンガ以外にも目を向ける(映画をもっと観たり、古典を含めた文学作品にも手を出してみたり、美術展とか行ってみたり、落語とか歌舞伎とかもできれば...みたいな)
  • 旅行行きたい(昨年の鳥取旅行が非常に楽しかったので、また今年も何処かに行ければ良いな、とか)
  • 調べ物いろいろしたい(仕事方面・趣味双方でまぁいろいろと)

 

といった感じでしょうか。

まぁ正直なところ達成できる目標は非常に限られてくるかとも思いますが、目標を高く掲げるのは自由だし大事かな、ということで。(^ω^ )

 

あとちゃんと更新することも、ですね。

ということで、今年も宜しくお願い致します。

 

 

 

山岸くんのこと

「錬金場」というサイトがあります。

 

ジャンル的に分類すると、マンガ・アニメ等のレビューサイト、感想系サイトといったところでしょうか。いちおう、自分のブログもそれに分類されますね。

「錬金場」は、『テニスの王子様』や『魔法先生ネギま!』の感想で知られたサイトです。現在はこういうサイトじたいがあまり読まれなくなっている傾向はあるかと思いますが、当時(10年くらい前)は超大手サイトだった、と言って差し支えないと思います。

 

そのサイトの管理人、山岸くん(@yamagishi)が、2018年12月13日に亡くなられました。そして17日に告別式が執り行われ、友人として参列してきました。

 

 

未だ言葉にならないような感情が、澱のように溜まっているのも感じますが、山岸くんのことを、初めてお会いした頃から現在までのことを、振り返ってみたいと思います。懐古的な背景にも触れていきますが、それも含めて、山岸くんの思い出です。

 

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ポルポの指とは何だったのか

ジョジョの奇妙な冒険』第5部のアニメが放映中です。

ジョジョは第5部が最もお気に入りです。スタンドバトルと頭脳戦・心理戦が実に良い塩梅に組み合わされていて、洗練されていると思うのですね。個人的に、名勝負がいちばん多いのが5部だと思っています。

そんなこともあり、原作は何度も読み返していますが、アニメのほうも楽しみに視聴している次第です。

 

そしてちょうどアニメもやっていることですし、久し振りに『ジョジョ』について何か書いてみようかな、と。

 

f:id:m-kikuchi:20181113232613j:plain

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険』48巻65ページ。)

 

という訳でポルポの指です。٩( 'ω' )و 

今回は、ポルポの指について考えてみたいと思います。

 

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『へうげもの』調査報告:各話のページ数について

今月初め(10月2日)に旅行で京都に赴いた際、『へうげもの』に所縁のある場所を何箇所か訪れました。

 

 

それを機に全巻読み返してみて、実際の風景と近い箇所を引用してみたりもしたのですが、その際に気付いたことがあります。

 

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鳥取・京都探訪 3日目:古田織部の足跡を訪ねる

鳥取・京都を巡る旅行、3日目の続きです。

 

龍谷ミュージアムで「水木しげる 魂の漫画展」を鑑賞したあと、向かった先は祇園です。

せっかくだから、マンガやアニメに出てきた箇所を散策したい、京都はいろいろな作品の舞台になっているのでよりどりみどりだけど何処にしようか、と考えた結果、『へうげもの』だな!と相成りました。

 

 

今年1月に完結巻が出た『へうげもの』。

史実のみならず陰謀論に近い説も茶筅でかき混ぜるかのように綯交ぜにし、クセがありながらも堪らない魅力を持つ筆致や構図も相俟って、誰も真似できない、抹茶よりも濃い独自の世界が立ち現れていました。

古田織部のひょうげた生涯を描き抜いた、マンガの歴史に残る傑作であったと思います。

 

 

そんな『へうげもの』に関わりの深い場所を訪ねてみようと思い、目的地として定めたのが祇園となります。

 

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鳥取・京都探訪 2〜3日目:京都・龍谷ミュージアムへ

鳥取・京都を巡る旅行、2日目の続きです。

 

水木しげるロードを存分に愉しみ、次の目的地へ行こうと境港駅へと向かいました。

水木センセイの妖怪画の原点と言われる「六道絵」がある正福寺に行ってみたい、幼少時の水木センセイがのんのんばあに連れて行ってもらったらしい、境港からだと二駅先の上道駅で降りれば...とか考えていたのですが、大きな落とし穴がありました。( ´ω`;)

 

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鳥取・京都探訪 2日目:境港・水木しげるロード

鳥取・京都を巡る旅行、2日目の記録です。

 

8時頃、朝食時間を知らせる内線電話で起床(少々寝過ごしました)。

いそいそと着替えて、朝食会場へと赴きます。

 

 
 
 
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宿泊場所から少し離れた場所にある本館へ。

写真が見切れているのはセンスのなさの発露なので、ご容赦願いたく思います。

因みにこの本館の隣には離れがありまして、1日1組限定で宿泊可能とのこと。恐らく、皇太子殿下がご利用されたのはそちらでしょうね。

 

築百年を超える建物で、朝食を頂きます。

 

 
 
 
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写真を撮り忘れたのですが、朝粥としじみ汁と、おひつに入れたごはんもありました。

ある程度歳をとってくると、こういう朝食、実に沁みますよね。朝粥に梅干を入れて味わい、味醂干しや胡麻和えを少しずつ、おひつから移したごはんと一緒に口に含み...と、何といいますか、贅沢な時間。

 

食べ終わってからは、本館内を散策。

 

 
 
 
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二階から臨む港の様子。

台風一過というやつですか、前日の雨風が嘘のような陽気です。

 

 
 
 
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いわゆる数寄屋造りという様式で、実に独特な造りになっていて面白いです。

渡り廊下が階段になっていて、隣室の高さが違うんですよね。

 

 
 
 
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黒電話は実際に使ったことがあるのですが、交換台の実物は初めて見ました。『となりのトトロ』で、本家のおばあさんの家にあった電話に近い感じでしょうか。形状は違いますが、側面のハンドルとかは共通していると思います。

 

 

そしてチェックアウトをして、水木しげるロードへと向かう訳ですが、美保館の若旦那さん?が境港まで送迎してくれるとの申し出が。ありがたくお受けします。

のみならず、何といろいろとお土産を提供して戴きました。( ´∀`)

 

 
 
 
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車内で雑談しつつ、境港まで。

荷物・お土産入れ用に持って来ていた、先日「JOJO展」で購入したトートバッグに若旦那さんが食いついてくる場面も(ジョジョ好きらしいです)。

 

 

 
 
 
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そして再び境港駅前、水木しげるロードへと到着。

若旦那さんにお礼を言って別れ、散策開始です。

 

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鳥取・京都探訪 1日目:チャーミーと遥かな町へ

先日、幸いにも3連休を得る機会に恵まれましたので、前々から行きたいと思っていた鳥取旅行を敢行しました。

 

今年5月に「水木しげる漫画大全集」全103巻(+別巻・補巻各5巻、合計113巻)全巻完結したのは未だ記憶に新しいですが、水木センセイ好きの端くれとしましては、一度は境港の水木しげるロードを訪れてみたいと思っていた次第です。

 

職種の都合で長期休暇を得るのが難しく、この機会を逃すとまたしばらくは無理そうだったので、存分に満喫しようと計画を立てていた訳です。

とは言っても旅慣れている訳でもなく、元々綿密な計画を立てて行動するような性格でもありませんので、3連休の1・2日目で水木しげるロード観光をして、3日目に京都観光をして帰るか、くらいの感じです。それをもとに宿泊場所を決めて予約したり、大雑把なルートを考えたり、荷物の準備をしたり、という具合ですね。

 

因みに3連休を取れるのが判ったのが9月初旬でして、それから計画を進めていたのですが、その3連休というのが、

 

9/30〜10/2 の3日間です。

 

9月30日、まだ記憶に新しい方も多いかと思いますが、台風24号(チャーミー)が日本を縦断した日ですね。

その数日前からかなりヤバいらしいという情報はありましたが、こちらとしても年に2〜3回あるかどうかの3連休なので譲り難い、取り敢えず辿り着きさえすれば、台風は通過してしまうから何とでもなるだろうと、鳥取行きを決行した訳です。

 

ということで、鳥取・京都探訪の記録を書き連ねていこうと思います。

 

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部屋の改造計画 ①

本好きの宿命といいますか何といいますか、部屋が本で溢れています。

日々、生活空間を本が侵食していく状態ですね。1年くらい前から、物理的にこれ以上増えるのは厳しいと判断し、少しずつ電子書籍に移行してきています。本は可能な限り厳選して、あとは kindle でという流れですね。

 

それと併せて、前々から考えていた、部屋の改造を進めることにしました。

最終的な目標は「床に積まれた本をゼロにする」です。まぁこれは一朝一夕には無理なので、何年か掛けてやるようなかたちにはなりますが、第一歩を踏み出した記録をとりあえずは残しておこうかと思います。

 

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『神々の山嶺』回想シーンの演出について

ネット上は hagex氏の痛ましい事件に関する記事に覆い尽くされている感がありますし、名状しがたい感情が燻っているのも確かではありますが、自分はいつものようにマンガのことを何か書こうかな、と思います(とは言っても最近は更新頻度も非常に低い訳ですが)。

 

ということで、今回は唐突に『神々の山嶺』のことを書き連ねてみます。

 

 

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