マンガLOG収蔵庫

時折マンガの話をします。

雑文

セリーヌの源流、『海人ゴンズイ』にあり

先月下旬、ジョージ秋山先生の『海人ゴンズイ』が復刊されました。 海人ゴンズイ (ジョージ秋山捨てがたき選集 第 1巻)作者: ジョージ秋山出版社/メーカー: 青林工藝舎発売日: 2009/05メディア: コミック クリック: 33回この商品を含むブログ (22件) を見る …

マンガを尋ねて鎌倉へ

仕事が休みだったので、ふと思い立って鎌倉へ行ってきました。 出発前に駅前の書店でマンガを買い込んで、それを読みながら電車に揺られること数十分。 昼頃に鎌倉へ到着。 さすがは古都と言うべきか、鎌倉は多くのマンガ作品の舞台にもなっています。 『海…

『神聖モテモテ王国』新装版を買ってきたのじゃよー、あと余談少々

タイトルどおり、買ってきました。 神聖モテモテ王国[新装版]1 (少年サンデーコミックススペシャル)作者: ながいけん出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/05/11メディア: コミック購入: 11人 クリック: 62回この商品を含むブログ (91件) を見る神聖モテモテ…

平野耕太『以下略』の、話題になりづらそうな元ネタの話

昨日、平野耕太さんの『以下略』を買ってきました。以下略作者: 平野耕太出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2009/04/28メディア: 単行本購入: 65人 クリック: 823回この商品を含むブログ (225件) を見る 「ゲーマガ」にて連載中の作品です。ゲームシ…

マンガ家と出版社との関係についての、ちょっとした話

何日か前に、こんなニュースが話題になりましたね。 『新ブラックジャックによろしく』が最後の作品になると思います(未来検索ガジェット通信) 簡単に書いてしまうと、『新ブラックジャックによろしく』『特攻の島』の連載終了以降は、作者の佐藤秀峰さん…

『女犯坊』がVシネマに!

4月1日です。今日から新年度ですね。 そんな新しい年度を飾るに相応しいニュースが。 ふくしま政美先生の怪作『女犯坊』がVシネマ化されるようです。 カトゆー家断絶さん、ゴルゴ31さん、痕跡症候群さんあたりをご覧になって、真偽のほどを確かめて戴ければ…

『ちはやふる』の、見開き描写から伝わってくる気魄について

先日、「マンガ大賞2009」の結果が発表されました。 見事大賞を受賞したのは、末次由紀さんの連載復帰第一作となる『ちはやふる』。 マンガ大賞2009発表!大賞は末次「ちはやふる」(コミックナタリー) この結果については何ら異存はありませんね。『ちはや…

GIGAZINE に掲載された、総勢115人のマンガ家&原作者のアンケートが何かおかしい

今月の17日に、GIGAZINE に以下の記事が掲載されました。 総勢115人のマンガ家&原作者による「マンガの未来に必要なものをズバリ一言。」全文掲載 何でもその日、「週刊少年マガジン」と「週刊少年サンデー」の合同記念セレモニーが開催されたそうです。そ…

アンソロジーの話

こんなマンガが出ているのを見掛けました。 コミックマニア~サイコーのスゝメ―同人誌アンソロジー集 (MARo COMICS)作者: アンソロジー出版社/メーカー: MARo編集部発売日: 2009/02メディア: コミック購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (211件) …

篠房六郎先生が濃過ぎる、という話

1つ前の購入日記にも書きましたが、『百舌谷さん逆上する』の新刊を買いました。 相変わらず面白過ぎです。百舌谷さんのツンデレ具合、樺島の弄られっぷり、機関銃の如く繰り出される台詞回しの妙。そしてそれらに大いに笑わされつつも、この作品の核である…

手塚先生弁解セレクション

先月末のオフ会で話題になったのですが、手塚治虫先生は自作に対しての弁解・或いは言い訳が非常に面白いです。・・・些か穿った読み方かもしれませんけどね。(´ω`) こちら、光文社文庫版『鉄腕アトム』の1コマ(1巻10ページ)。念のため繰り返しますが『鉄…

『GAMBLE FISH』最新刊の表紙が素晴らしい

今日、『GAMBLE FISH』10巻を買ってきました。 非常に楽しみにしている作品のひとつです。この作品の魅力としてはハッタリの効いたギャンブル対決であるとか主人公の白鷺杜夢と対決する相手が何故か美少女ばかりであるところとか、その美少女たちが杜夢に陥…

謹賀新年

明けましておめでとうございます。 昨年はブログをはてなダイアリーに移行したり、自分の書いた記事がニュースサイトさんに取り上げられたり、それを機にオフ会に参加して幾分交流の幅が広がったりと、実にいろいろなことがありました。個人的に永く記憶に残…

マンガとかについて何か書こうかと思ったときの、ちょっとした心掛け

昨日五十嵐大介さんの『海獣の子供』を読んでみたらやはり面白かったので、今日も続刊を買って読んでいました。 で、ふと思い出したのが、五十嵐大介さんの前作『魔女』に出てきた台詞です。 魔女 第2集 (IKKI COMICS)作者: 五十嵐大介出版社/メーカー: 小学…

藤原カムイ『ROOTS』に描かれている「マンガ家樹形図」が凄い

1つ前の記事にも書きましたが、『Jc.com』という雑誌を買いました。 (こちら。) 6作品が掲載されています。そのうちのひとつが藤原カムイさんの『ROOTS』。 作者紹介(各作品の前に掲載されています)によると「藤原カムイ版の[まんが道]をやりたい」との…

懐かしさと安心感。もとなおこ『コルセットに翼』

昨日の購入日記でも書いたのですが、『コルセットに翼』というマンガを買いました。 コルセットに翼 1 (プリンセスコミックス)作者: もとなおこ出版社/メーカー: 秋田書店発売日: 2008/01/16メディア: コミック購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ …

今年のマンガを振り返る、独りサルベージ座談会・後編(長文)

前編はこちら。 中編はこちらです。 そして個人的なランキングはこちら。 2009年マンガランキング・オトコ編 2009年マンガランキング・オンナ編 それでは続きをどうぞ。参加者は以下のとおりです。 きくち:僕です。 A:司会進行役。 B:コメント担当。 き …

今年のマンガを振り返る、独りサルベージ座談会・中編(長文)

前編の続きです。 僕が勝手に選んだ今年のランキングについては、以下のリンクをご参照ください。 2009年マンガランキング・オトコ編 2009年マンガランキング・オンナ編 では引き続き、座談会をお送りします。参加者は以下のとおりです。 きくち:僕です。 A…

今年のマンガを振り返る、独りサルベージ座談会・前編(長文)

昨日、『このマンガがすごい!2009』の真似事ということで、自分でもランキングを選出してみました。 2009年マンガランキング・オトコ編 2009年マンガランキング・オンナ編 しかしこういうのをやってみると、どうしても切り捨てられてしまうタイトルが多数あ…

面白いマンガがあったらぜひ教えてほしい、そうで

最近はじっくりとネットを散策する時間もあまりないのですが、はてなブックマークを見ていたところ、気になるエントリーがありました。 面白いマンガがあったらぜひ教えてほしい(ハックルベリーに会いに行く) 些か極端なまとめ方をすると、「最近自分はマ…

『ミカるんX』2巻に、驚きの1コマがあった

今回は幾分エロ寄りです。 清らかな精神をお持ちの方々は、この先を読むことは控えたほうが良いかもしれません。 1つ下の購入日記でも書いていますが、『ミカるんX』2巻を購入しました。 第陸話(第6話、2巻第1話)の前半では、プール開きを楽しむミカやるん…

漫画表紙コレクションから透けて見える「大人の事情」

何日か前に、『「週刊少年マガジン」五〇年 漫画表紙コレクション』を購入しました。 「週刊少年マガジン」 五〇年 漫画表紙コレクション作者: 週刊少年マガジン編集部出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/09/19メディア: 新書購入: 3人 クリック: 51回この…

『BILLY BAT』の、予想外の展開

『西遊妖猿伝』に続いて、もうひとつ雑文。 先週から始まった浦沢直樹さんの新連載、『BILLY BAT』のことを少々書いてみます。 前回は確か巻頭カラーで、今回はセンターカラー。 やはりアメコミ的な雰囲気を出すには、カラーページが必須ですよね。 しかし独…

『西遊妖猿伝』情報を幾つか

今週号(47号)の「モーニング」は非常に期待できそうな内容だったので、早速買ってみました。 表紙は「新社名&新ブランド名大募集」が話題になっている『社長 島耕作』、ならびに待望の新連載『西遊妖猿伝 西域篇』。当然作品的な注目は後者なのですが、社…

単行本の「新装版」についてあれこれ

次号(47号)の「モーニング」で、諸星大二郎さんの新連載が始まるんですよね。 『西遊妖猿伝 西域篇』。8年振りくらいの連載再開になるんでしょうか。 はっきり言って楽しみです。 参考記事:「20世紀少年」の浦沢直樹が新連載決定!モーニング新連載攻勢は…

『雷とマンダラ』と、「ガンダム紙切り」について書いておこう

昨日、遅ればせながら『雷とマンダラ』を購入しました。 雷とマンダラ作者: 雷門獅篭出版社/メーカー: ぶんか社発売日: 2008/09メディア: コミック購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る 今回は作中でも触れられている「ガンダム紙切り…

遅ればせながら『To LOVEる』新刊のことを書きますよ

既に発売から結構経っていますが、『To LOVEる』11巻が発売されています。To LOVEる -とらぶる- (11) (ジャンプコミックス)作者: 矢吹健太朗,長谷見沙貴出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/10/03メディア: コミック購入: 8人 クリック: 13回この商品を含む…

マンガに出てきた「巨大な数字」

何もマンガに限らず、ニュース等でも「巨大な数字」は見掛けます。 「年俸○○億円」とか「負債額○○○億円」とか。 今回は、これまでに読んだマンガで印象に残っている「巨大な数字」を挙げてみようかと思います。 まずはこちら。14歳 (1) (小学館文庫)作者: 楳…

「good!アフタヌーン」の折り込みチラシ

今日はいろいろとマンガ新刊が出る日なので、書店に立ち寄って3冊ばかり購入してきました。 そのうちの1冊、弐瓶勉さんの待望の新刊『ブラム学園!アンドソーオン 弐瓶勉作品集』の中に、11月7日に創刊される雑誌「good!アフタヌーン」*1の告知ペーパーがあ…

ツァラトゥストラはかく語りき?

とりあえず、『2001年宇宙の旅』のオープニングを。 何度観てもいいですね。壮大な物語を予感させます。 リヒャルト・シュトラウス作曲の『ツァラトゥストラはかく語りき』も見事に映像と調和しています。 でも仮にこの楽団によるものだったらどうでしょう。…